三菱UFJ信託銀行がステーブルコインをローンチへ
三菱UFJ信託銀行は、財務業務の効率化を図るため、独自ステーブルコインを発行する予定であることが分かった。
AsiaNikkeiの報道によると、銀行の決済システムに組み込まれ、日本円価格にリンクされる金融機関の安定した通貨ステーブルコインであり、同銀行は、仮想通貨での運用を開始する予定だ。
ステーブルコインを通じて、金融サービス会社はそのようなコストを排除し、支払いプロセスを改善したいと考えており、同ステーブルコインは、証券取引を即座に決済できるため、銀行の支払いプロセスを強力に後押しすることが目的だ。現在、日本でのこのような操作には最大48時間かかり、高額な料金がかかる場合があることから、高い関心が寄せられている。
日本銀行はCBDCの概念実証をすでに実施
日本銀行は2021年、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)の概念実証を実施している事を発表した。
中国のデジタル人民元による圧力にもかかわらず、日本銀行は慎重に進めることを選択し、発表には国内最大の銀行を含む約70の企業が参加。その中には、独自仮想通貨を発行している三菱UFJ信託も含まれていた。2021年11月に設立された事業グループは、「DCJPY」と呼ばれる円に基づく共通通貨を発行。国内でのステーブルコインイニシアチブは、証券取引セクターでのブロックチェーンテクノロジーの採用をさらに促進することが期待されており、この技術の利用を促進した他の銀行は、大和証券やSBIとともに三菱UFJ信託銀行が含まれている。
三井グループによるジパングコイン
ライバルである三井グループによる円高の金ペッグステーブルコインの発売の可能性についての報告もあり、ジパングコイン(ZipangCoin/ZPG)と呼ばれる仮想通貨の発売は、NEXTMONEYの2022年2月9日付特集記事「日本国内初、三井物産が金価格に連動した仮想通貨ZipangCoinを発行へ」で報じたように、今年2月に発表され、今後、主要仮想通貨取引所で購入できるようになり、ロンドン金属取引所の金価格に連動する。なお、ZPGの価値は1gの金に相当し、その支払いは三井住友銀行によって保証される。
日本におけるステーブルコインの規制
ステーブルコインは、日本では厳しい規制に直面することが予想されており、現在2023年にデビューする予定の三菱UFJ信託銀行のローンチは、最終的な発行前に特定の規制措置の対象となる可能性が浮上している。
企業間で仮想通貨の受け入れが進んでいるにもかかわらず、日本政府はステーブルコインに対する不利な見方によって分かれており、一部の当局者は、国の金融エコシステムに深刻な害を及ぼす可能性があることを恐れており、AsiaNikkeiは、報道の中で次のように述べている。
日本は、デジタル通貨の世界的な発展がこれほど急速に進んでいることから、もはや物事を放置することはできない。
実際、金融庁は、資産クラスの規制監視を任務とする部門を2020年に設立。黒田東彦総裁によると、企業や大手銀行が発行するステーブルコインは、間違いなく日本の中央銀行の通貨と競合するだろうとのこと。