サークル社、「ポロニエックスは米国顧客資産を政府に送信する可能性がある」

サークル社、「ポロニエックスは米国顧客資産を政府に送信する可能性がある」

大手ブロックチェーン決済企業「サークル社(Circle)」はアメリカの仮想通貨取引所Poloniexをスピンアウトする一環として、資金を撤退しないPoloniexアメリカの顧客に料金の請求を開始する可能性があることを発表した。

サークル社は2019年の10月にPoloniexの分離を決定しており、11月1日からは同プラットフォームで取引ができなくなっていた。現在はまだ料金の請求を行なっていないが、12月16日までに資産を撤退させるように催促している。

請求される可能性のある料金は、サービス料とアカウントを休眠するために支払う一回限りの休眠料金の2つ。また資産を撤退させない場合、放棄した財産とみなされ関連する規制に従い、未請求のデジタル資産が州政府に送金される可能性があることも警告している。

12月16日を超えた場合、ユーザーはPoloniexにアクセスすることができなくなり、預けていた資産はUSDCに変換され保管される。同社は2020年の前半に新たにユーザーが資産を引き出せるためのサイトを作成することを計画している。

PoloniexからPolo Digital Assetsへ

サークル社は2018年にマルチプラットフォームを開発する目的でPoloniexを440億円以上の金額で買収したが、今回の分離を通じて新たな仮想通貨取引所を開発する狙いがあるようだ。新しい会社はPolo Digital Assetsという名前で、アメリカの顧客にサービス提供をすることはない見込みだ。

理由としては、アメリカの規制によりサービスの扉が狭まっていることがあげられる。ライバル企業であるBittrexも規制によりニューヨーク州のユーザーへのサービスを制限した。サークル社は、Polo Digital Assetsをグローバル化し、多くのユーザーに利用してもらえるように1億ドルの拡張予算を割り当てているとPoloniexのチームは語っている。

「今後、Poloniexの開発と拡張に1億ドル以上を費やす複数年の計画がある。素晴らしいグローバルコミュニティーと協力し続けることに非常に興奮している。仮想通貨の革命はまだ始まったばかりで、我々は長い間その中にいる。」