中国当局が数千の暗号資産トレーダーの銀行口座を凍結

中国当局が数千の暗号資産トレーダーの銀行口座を凍結

中国広東省の警察当局は、国内で暗号資産のOTC取引に関わった当事者(トレーダー)の銀行口座を凍結する動きを見せている。報告によると今月8日に約4,000の銀行口座がマネーロンダリングを含む不正行為に関与した疑いで凍結されているようだ。中国でOTCデスクを運営するSun氏も自身の口座が凍結されたことをWeiboで明かしており、他人事ではないと危機感を表している。

中国警察は現在、オンライン上の詐欺やギャンブル、暗号資産関連詐欺の取り締まりを強化しており、資金洗浄に使われたと見られる人民元を追跡する動きはさらに活発化すると見られている。マネーロンダリングにOTC取引の利用が確認されていることで、OTC取引を利用した銀行口座が巻き込まれて凍結されていく可能性がある。

一部の口座は数ヶ月間取引が行われておらず、8btcによると当局は疑わしい資産をビットコインやテザー(USDT)に交換されたりと、不正行為に頻繁に使われていると主張しているとのこと。警察当局もブロックチェーンの分析ツールを導入するなど対策を取っているようだ。

ただし、凍結された口座が必ずしも不正行為に関与しているとは限らず、当局が不正行為の証拠を見つけることが出来なければ凍結を解除できるようだ。ある投資家は不正目的ではなく、暗号資産を購入する目的で銀行口座を確認すると凍結されていることを発見したという。

中国人民銀行のAML取り締まり強化

大手暗号資産取引所Huobiを装った偽サイトを作成し、ユーザーの資金を海外の口座に不正送金した大規模詐欺グループが最近逮捕されたようだ。中国の人民銀行である中国人民銀行はマネーロンダリングの取り締まりに力を入れているため、多くの暗号資産スタートアップが地元の財務局や警察の調査を受けていると指摘している。

中国人民銀行が2017年に法定通貨を伴う暗号資産取引の禁止を宣言してから、中国人の多くはOTC形式の取引を利用して暗号資産と人民元を交換しているようだ。