Coinbaseがロシア関連のアドレス25,000超をブロック
仮想通貨取引所Coinbaseは、違法行為に関与していると疑われるロシアの個人や団体に関連する、25,000を超えるアドレスをブロックしたと報告したことが明らかになった。
Coinbaseの最高法務責任者であるポール・グルワール(Paul Grewal)氏は3月7日(月曜日)付けの最新ブログの中で、犯罪活動に関係している疑いのある25,000を超えるロシア関連のアドレスをブロックしたと述べた。
Coinbaseはアカウントアプリケーションをチェックし、制裁対象国のIPアドレスへのアクセスをブロックすることにより、制裁対象の個人およびエンティティがCoinbaseにアクセスするのをブロックするとのこと。グルワール氏は、今回の制裁は国家安全保障を促進する上で極めて重要な役割を果たすとの見解を示しており、Coinbaseは政府の制裁を支援し、制裁を遵守するためのプログラムを持っているとしており、同氏は次のように語っている。
Coinbaseは、違法行為に関与していると思われるロシアの個人または団体に関連する25,000以上のアドレスをブロックしています。その多くは、独自の積極的な調査を通じて特定され、制裁の執行をさらに支援するために政府と共有しました。
ロシアルーブルの価値急落で仮想通貨がヘッジ手段に
米国および世界中の他の国々は、ウクライナに対するロシアの攻撃に対応し、ロシアに厳しい制裁を課しており、西側はロシアをSWIFT支払いネットワークからブロックしたほか、ロシア中央銀行の海外資産を凍結している。
これらの経済制裁により、ロシアの基軸通貨であるルーブルは1日で約30%の下落を見せており、ビットコイン(Bitcoin/BTC)などの仮想通貨がルーブルのヘッジ手段になっている。
一方で、Coinbaseのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEO(最高経営責任者)はロシア人がCoinbaseを完全に利用できなくするという意見には反対の姿勢を示している。その理由としてアームストロング氏は次のように述べている。
一部の普通のロシア人は、ルーブルが崩壊した今、ライフラインとして仮想通貨を使用しています。彼らの多くは国がしていることに反対する可能性が高く禁止することには反対です。とはいえ、米国政府が禁止を課すことを決定した場合、私たちはそれらの法律に従います。
また、一部の仮想通貨アナリストは、ウクライナとロシアからの強い仮想通貨需要が、ここ数週間で仮想通貨の価格を押し上げるのに役立っているとの見解を示している。特に、ウクライナは仮想通貨での寄付を募るなど、軍隊を支援するための資金を調達するために、仮想通貨に大きく依存していることなどが、仮想通貨価格上昇の理由としてあげられている。