今週予想される仮想通貨に関するバイデン大統領命令の署名へ

米国大統領が仮想通貨に関する大統領命令に署名

大手メディアによると、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、デジタル通貨の取引方法を規制するための第一歩となる、仮想通貨に関する大統領命令に署名する予定であることが明らかになった。

バイデン大統領は、今週米国での全体的な仮想通貨規制を設定する、大統領命令に署名する意思を固めているとのことだ。この動きは、ウクライナの侵略に対応して制裁を回避するため、ロシアが仮想通貨を使用している問題について、政府当局者がここ数週間懸念を表明している事が大きな起因となっている。

大統領命令は、財務省を含む政府機関がデジタル通貨に関するポリシーと規制を策定するために、何をする必要があるかについて述べられたものとのこと。また、これらのトピックには、仮想通貨の採用によって生じる可能性のある規制の変更、セキュリティへの影響、および経済的影響が含まれているとのこと。

仮想通貨への制裁は、ロシアに最大の影響を与えられることが予想されており、当局者によると、ロシアの制裁回避努力に対抗するため、追加の輸出規制と新たな制裁目標も数日から数週間で明らかになるとのこと。しかし、今回の大統領命令は2021年10月に一度議論されていたが、バイデン大統領と財務長官のジャネット・イエレン(Janet Yellen)氏との対立のために延期されていたことも明らかになっており、イエレン氏は次のように語っている。

私たちは制裁がどのように機能するかを引き続き調査し、仮想通貨規制に重要な問題があるかどうかを評価し、それらに対処する可能性があります。仮想通貨への規制に関しては、注目すべき事項であるとの認識を持っています。


大統領命令の成果は半年以内に報告

FinCEN(Financial Crimes Enforcement Network=金融犯罪執行ネットワーク)は、ウクライナでのロシアの戦争に関連する制裁を回避するためのあらゆる努力に対して、警戒するように金融機関に警告を発している。

匿名を条件に発言した政府高官は、大統領の国家安全保障チームは、モスクワが制裁を回避するために採用しようとする可能性のある、フロント企業や代替金融機関の使用と創設にすでに目を光らせていると述べた。

一方で、エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員とシェロッド・ブラウン(Sherrod Brown)上院銀行委員会委員長は、仮想通貨がロシアの制裁を回避するために使用される可能性があることへの懸念を述べる中で、上院財務委員会のロン・ワイデン(Ron Wyden)委員長が仮想通貨規制に反対する考えを示しているとのこと。

バイデン政権は今週の半ばまでに大統領命令を発表すると述べており、この命令は今後3カ月~6カ月にわたってその成果が報告される予定となっている。