ロシア連邦中央銀行のエルビラ・ナビウリナ氏が、金融技術フォーラム「FINOPOLIS2018」内で、投資家の仮想通貨に対する熱狂は冷めてきていると発言した。
ロシアの有名なエコノミストで、プーチン大統領の元経済顧問でもあるナビウリナ氏は、現在の弱気な仮想通貨市場への見解を示した。
多くのブロックチェーンプロジェクトとICOの失敗が影響し、投資家は以前よりも冷静にプロジェクトを分析していることを示唆した。
私達は過去に4回のFINOPOLISフォーラムを開催しました。以前は、このイベントでも仮想通貨への熱を感じることができました。
しかし、今その熱は目に見えて消え始めています。これまではブロックチェーンのような革新的な技術に対し大きな熱意を抱いていましたが、私達の見解ではこの技術に対する姿勢はより冷静になってきている。
プーチン大統領は、米国の制裁措置の圧力が高まる中、ブロックチェーン経済のための規制枠組みを作り出すことを、これまでのコメントで確認している。
しかし、現実にはビットコインやその他仮想通貨に対する法整備は思うように進んでいない。
それでもロシアの投資家たちの、ブロックチェーンや仮想通貨のプロジェクトへの投資活動は増加している。
ナビウリナ氏は、今年の弱気な市場によって投資家や企業は斬新なアイディアよりも実用的なプロジェクトを選び、ブロックチェーンを改善できるようになったことを認め、ブロックチェーン技術に対する楽観的な見解を示した。
ビジネスは、革新的な技術を改善し、実用化できるケースを探している。
また、ナビウリナ氏はICO(イニシャルコインオファリング)を効率的な資金調達モデルとして認めた上で、ICO詐欺やこれまでに行われた90%以上のICOが失敗していることに対し苦言を呈した。