フィデリティが米国投資家向け仮想通貨対応のIRAサービスを開始
フィデリティ・インベストメンツはWeb3分野に注力する子会社「フィデリティ・デジタル・アセット」を通じて仮想通貨に対応したIRA(個人退職勘定)を導入した。
新たに提供された『Fidelity Crypto for IRA』では米国の個人投資家がビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、ライトコイン(Litecoin/LTC)の3銘柄を退職資金の運用対象として選択できる。現時点で利用可能な仮想通貨はこの3種類に限定されている。
新たに提供されるサービスは以下の3種類のIRA(個人退職年金制度)口座に対応しており、各口座の開設や維持にかかる手数料は無料で仮想通貨の売買時にのみ1%のスプレッドが適用される。
- トラディショナルIRA:税控除の対象となる拠出が可能で、引き出し時に課税される。課税繰り延べのメリットがある
- ロスIRA:拠出時に課税されるが、一定条件を満たせば引き出し時は非課税となる。将来の税負担軽減に有効
- ロールオーバーIRA:他の退職口座(401(k)など)から資金を移管するための口座。退職後の資産管理を柔軟に行える
利用対象は米国に居住する18歳以上の個人投資家に限られており、他の退職口座から資金を移すことも可能。税制面ではトラディショナルIRAが課税繰り延べ、ロスIRAが引き出し時非課税となる仕組みを採用している。
仮想通貨への需要の高まりに応える新サービス
フィデリティによると、本サービスは退職計画におけるデジタル資産への投資需要の高まりに応えるものとして位置付けられており、今後もデジタル資産関連サービスの拡充を目指すとしている。
同社は顧客の変化するニーズや関心に応じた商品・ソリューションを提供する姿勢を強調しており、教育やサポート体制の整備にも力を入れている。また、セキュリティ面では顧客資産の大部分をオフラインで保管するコールドウォレット方式を採用し安全性を高めている。さらに、利用者はフィデリティの既存プラットフォームを通じて従来の資産と仮想通貨の両方を一括で管理することができる。
なお、州ごとの規制により一部の米国内地域ではサービスの提供対象外となる場合があるとして、利用には注意が必要だ。