仮想通貨取引所によるビットコイン供給量は5年ぶりの低水準に

仮想通貨取引所のビットコイン供給量が5年ぶりの低水準に

世界最大の仮想通貨ビットコイン(Bitcoin/BTC)は統合の段階に入り、過去数日間2万6,000ドル付近で推移しているものの、大手仮想通貨取引所バイナンス(Binance)とコインベース(Coinbase)に対する最近のSEC(米国証券取引委員会)訴訟により、取引所からの資金流出がさらに拡大し、供給量は5年ぶりの低水準に陥っている事が分かった。

オンチェーンデータプロバイダーのサンティメント(Santiment)は、現在進行中の規制措置の中でユーザーが自己保管を選択したため、ビットコイン取引所の供給がここ5年で最低水準に落ちているとして、Twitterを通じて次のように報告している。

日本語訳:
ビットコインの為替供給は現在、2018年2月以来の最低レベルに低下しています。トレーダーはビットコインとコインベースを取り巻く不確実性の間、BTCを自己保管場所に移動し続けています。これらSEC訴訟が迫っている限り、この傾向は続くはずだ。

一方で、トレーダーの焦点がビットコインからアルトコインに明らかに変わってきており、サンティメントは、ビットコインのソーシャルボリュームがついに減少し、イーサリアム(Ethereum)、リップル(Ripple)ネットワークなどのアルトコインが台頭してきたと報告している。

ビットコイン価格は急騰するのかそれとも下落するのか

現時点ではビットコインに動きが見られないため、今後ビットコイン価格がどこに向かうかは不透明であり、現時点では、ビットコインに関するセンチメントは決して前向きではない。

日本語訳:
今日のYouTubeアップデートで議論されましたが、ビットコインの26.4,000ドルの重要なレジスタンスがあり、突破できませんでした。
市場がFOMCに向けて下落し、安値を掴むと予想すると、最終的には24.5〜25,000ドル付近のエリアが憧れの的となる。
そして、何が起こるか見てみる必要があります。

人気仮想通貨アナリストのマイケル・ヴァン・デ・ポッペ(Michael Van de Poppe)氏は、26,400ドルがビットコインの上値抵抗線となると主張。また、ビットコインは、価格が24.5~25,000ドルまでさらに下落する可能性もあり、FOMC会議(※連邦公開市場委員会による金融政策決定会合)を前に市場は引き続き圧力にさらされる可能性があると語っている。

一方、短期保有者は、2023年初頭以来BTC価格が70%以上上昇し、大きな利益を上げているものの、グラスノード(Glassnode)は、「スポット価格が引き続き下落傾向にあるため、STH実現損益率は近づいている」と説明。実現損益率が均衡点から回復すれば、市場にとってプラスとなり、平衡点を下回ると、明らかな弱さを示唆することになる。同時に、仮想通貨と株式との相関関係は急速に消えつつあり、S&P 500 (※1) は上昇を続けているものの、ビットコインとイーサリアムは最近パフォーマンスが鈍化しているのが現状だ。

(※1)S&P 500(スタンダード・アンド・プアーズ500種指数)とは…
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している米国の代表的な株価指数の事。