ステーブルコイン事業への本格参入を発表
三菱UFJ信託銀行は、法定通貨と連動する仮想通貨「ステーブルコイン」の事業に本格的に乗り出す方針を発表した。
2025年4月1日に就任した窪田博社長は、「コストが安く画期的な取り組み」と評価し、同行がWeb3やデジタル金融の分野に注力する姿勢を明確に示している。
三菱UFJ信託銀行は、円と1対1で連動するステーブルコインを発行し、ブロックチェーン上での即時かつ低コストな決済サービスの実現を目指している。デジタルアセット信託の仕組みを活用することで、まずはカーボンクレジット取引における決済手段としての利用を計画。その後、企業間取引や地域通貨との連携など、多様なユースケースも視野に入れている。これにより、金融サービスの利便性と透明性を高めることが狙いだ。
Progmat Coinによる基盤整備
三菱UFJ信託銀行を含む8社が共同で設立した「株式会社Progmat」は、ステーブルコインの発行・管理に対応するプラットフォーム「Progmat Coin」の開発を進めている。
このプラットフォームは、発行体、銀行、監査法人など複数の関係者が参加する体制で運用され、透明性と信頼性を重視した設計が特徴。デジタル証券やNFTとの連携も視野に入れた総合的な金融インフラの構築を進めており、今後の拡張性にも期待が寄せられている。
窪田社長の構想と将来展望
窪田社長は、従来の金融インフラと比較して、ブロックチェーン技術の活用により越境決済における複数の銀行を介した手数料が大幅に削減できると説明した。
また、自社発行による信頼性の高いステーブルコインを軸に、新たな経済圏を構築したいという考えも示している。さらに、ステーブルコインやスタートアップ企業との連携を含む新規事業領域において、2034年までに粗利300億円の達成を目指すと表明。今後は他の金融機関との連携、法規制への対応を進めながら、ステーブルコインの2025年内の実用化を目指している。
このような動きは、日本国内の仮想通貨活用の加速を後押しする可能性があり、ステーブルコインの普及とともに決済インフラ全体の再構築にもつながるとみられる。