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BTC・ETH・USDTを24時間365日取引可能に
中国招商銀行の投資銀行部門であるCMBI(CMBインターナショナル)は2025年8月18日(月曜日)、香港で仮想資産取引プラットフォームを立ち上げ、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、テザー(Tether/USDT)の取引を開始した。
サービスは24時間365日利用でき、香港において規制を遵守した形で提供される。CMBIは中国銀行系の証券会社として、香港で初めて仮想通貨取引に参入した。
厳格な規制の下でのサービス提供
CMBIはSFC(香港証券先物委員会)の認可を取得し、サービス対象をプロ投資家に限定している。
利用にはKYC(顧客確認)とAML(マネーロンダリング対策)の手続きが必要であり、資産の保護と規制遵守が徹底されている。SFCは8月15日にガイドラインを改訂し、顧客資産と会社資産の分離、顧客資産の98%以上をコールドウォレットに保管すること、独立監査の実施、包括的な保険や補償制度の導入を義務付けた。世界的にも厳格な基準であり、CMBIのプラットフォームはこれに沿った運営が行われる。
技術基盤と提携
CMBIはOKX Planetと提携し、流動性や取引エンジンのサポートを受けている。
また、Solana上でトークン化マネーマーケットファンド「CMBMINT」を発表し、シンガポールの認可を受けたRWA取引所DigiFTやSolana(ソラナ)上のRWAサービスプロバイダーOnChainと連携している。
親会社CMBの規模と香港の位置づけ
CMBIの親会社であるCMB(招商銀行)は、運用資産が1.72兆ドル(約254兆円)を超える中国最大級の銀行であり、世界でも第8位の規模を誇る。
今回の取り組みは、香港SFCのライセンス承認を受けたものであり、伝統金融とデジタル資産の融合を示す動きとなった。
香港金融管理局長のポール・チャン氏は、伝統的な金融機関が規制を順守した形で仮想資産市場に参加することを支持すると述べ、投資家保護とイノベーションの両立を強調。中国本土で仮想通貨取引が禁止される中、香港は規制の明確化を進めることで国際的なデジタル資産拠点としての立場を強めている。
国泰君安国際や天鵝国際といった他の金融機関もライセンス取得を進めており、香港での競争はさらに広がる見込みだ。CMBIの参入は、香港がアジアにおける仮想通貨市場の中心として存在感を高める重要な一歩となる。