Bittrex CEOはドバイに目を向ける
仮想通貨取引所Bittrex Globalのスティーブン・ストンバーグ(Stephen Stonberg)CEO(最高経営責任者)によると、アラブ首長国連邦とドバイは仮想通貨業界にとって最も有利な管轄区域の1つであるとの見解を示した。
Bittrex GlobalのストンバーグCEOは、ドバイの規制当局がブロックチェーンベースのテクノロジーの受け入れを推進しており、中東で成長する仮想通貨市場の有利な受益者としてドバイを称賛している。ドバイは最近、DMCC(ドバイ・マルチ・コモディティーズ・センター)やドバイエアポートフリーゾーン、および証券商品取引所による取り組みにより、ドバイが仮想通貨ベースの資産取引の魅力的な目的地になる準備をしている。ドバイエアポートフリーゾーンは、ドバイ国際空港内のビジネスハブで、20以上のセクターから1,800の登録企業を誇り、ビジネスに焦点を当てた規制および税務環境の恩恵を受け、完全な所有権と収益の完全な返還を提供している。
また、アラブ首長国連邦で事業を行う企業は、フリーゾーンまたはオフショアの特定の貿易ライセンスに登録する必要があり、ドバイ市のDMCCフリーゾーンは、2020年10月に、Universaブロックチェーン上で運営される取引のためのDigitalSugarと呼ばれるブロックチェーンベースの取引所を開設した。
租税回避、税競争、タックスヘイブン(租税回避地)について共通の懸念を持つ研究者と活動家で構成された擁護団体のTax Justice Network のデータによると、アラブ首長国連邦は、スイスやバミューダと並んで、2021年3月に世界最大かつ最も急速に成長しているタックスヘイブンの1つになっており、BittrexのストンバーグCEOは次のようにコメントしている。
UAEとドバイはトークンプロジェクトを設定したり、仮想通貨取引所を運営するのに最適な場所になるだろう。
ストンバーグCEOによると、イーサリアムとビットコインへの機関投資家の投資の増加は、この地域のより多くのクライアントとともに、ドバイにおけるフットプリント(※1)を拡大するきっかけになると考えているようだ。
プログラムが動作する際のメモリ使用量の多さ(メモリーフットプリント)を指すことが多く、排出する炭素の重量などで示され、製品が化石燃料消費および二酸化炭素排出を通じて環境にかける負荷の大きさを表す。
一方、アラブ首長国連邦は最近、デジタル資産セクターでの存在感を高め、2021年4月にアブドゥラ・ビン・トゥク・アル・マリー(Abdulla Bin Touq Al Marri)経済相は、仮想通貨と資産のトークン化が、10年間で経済を倍増させる国の計画の鍵になると述べている。さらに、ドバイ国際金融センターの金融規制機関であるドバイ金融サービス局も、2021年にさまざまなデジタル資産の規制フレームワークを採用することを目的として、今年、いくつかの仮想通貨関連の規制を開始している。