カナダ・オンタリオ証券委員会、テザー(USDT)で取引することを禁止

オンタリオ証券委員会がテザーを禁止仮想通貨リストへ

OSC(Ontario Securities Commission=オンタリオ証券委員会)は、仮想通貨取引所がビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、ビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)、およびライトコイン(Litecoin/LTC)で取引できるようにしつつ、ステーブルコインのテザー(Tether/USDT)を禁止仮想通貨リストに入れた事が分かった。

これは、カナダで最初に登録された仮想通貨取引所Coinberry(コインベリー)およびミレニアル世代に焦点を当てたカナダのオンライン投資管理サービス提供企業のWealthsimpleの複数管轄区域での免除救済申請に関する規制文書で開示された。

規制基準が業界全体に一貫して適用されるカナダの仮想通貨市場

上記で述べた2つのトロントベースの仮想通貨取引所は、カナダのすべての州と準州で2年間プラットフォームを運用するため、OSCによる規制当局の承認を受けた唯一の仮想通貨ディーラーだ。

Wealthsimpleの法務責任者であるエヴァン・トーマス(Evan Thomas)氏は、声明の中で地元のメディアに対して次のように述べた。

カナダ人は、規制基準が業界全体に一貫して適用されていることの影響をまだ待っています。規制当局が、他のプラットフォームがカナダの証券法にすぐに準拠することを保証することを願っています。

両社の文書は、テザーを「C –禁止されている仮想通貨」セクションに入れており、さらにアプリケーションファイラーは次のように述べている。

デジタルまたは仮想通貨、およびこの決定の付録Cにリストされているデジタルまたは仮想トークンに基づいて仮想通貨契約を取引しません。

テザーの取引は許可されていないものの、文書には禁止決定の理由について明記されていない。しかし、OSCの「決定は他のファイラーの先例と見なされるべきではない」という免責事項を示している。

NEXTMONEYの7月27日付の特集記事「DOJ米国司法省が銀行詐欺の疑いでテザー幹部が調査を受けている」で報じたように、DOJ(米国司法省)が最大のステーブルコインとその幹部を銀行詐欺で調査しているという報告もある。しかし、テザー側は次のように述べている。

協力、透明性、説明責任への取り組みの一環として、法執行機関と定期的にオープンな対話を行っている。

ただし、カナダの証券規制当局はテザーの状況にまだ満足しておらず、リスクが高いとさえ認識しているのが現状だ。

DOJ米国司法省が銀行詐欺の疑いでテザー幹部が調査を受けている

2021.07.27