WIFTが中国中央銀行と合弁会社を設立
2月4日(木曜日)国境を越えた支払いのためのグローバルシステムであるSWIFT(国際銀行間通信協会)が、中国中央銀行のデジタル通貨研究所および清算センターとの合弁会社を設立した事が分かった。
北京を拠点とするベンチャーの他に、中国の国境を越えた銀行間決済システム(CIPS)と中国人民銀行(PBOC)の監督下にある中国の決済協会が含まれる。中国のすべての法人の公式登録データへのパブリックアクセスを提供する、中国全国企業信用情報広報システム(National Enterprise Credit Information Public System)のウェブサイトによると、Finance Gateway Information Services Coと呼ばれる新会社が1月16日に北京で設立されており、その事業範囲には情報システム統合、データ処理、技術コンサルティングが含まれているという。
中国は中央銀行のデジタル通貨(通称:デジタル人民元)を立ち上げる世界的な競争の最前線にあり、深セン、成都、杭州を含むいくつかの主要都市で国内試験をしている。
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HSBC(HSBC Holdings plc=香港上海銀行)は最近の報告書で、デジタル人民元は、国境を越えた支払いの効率を高め、人民元の国際化を促進すると同時に、資金の流れの監視強化に役立つと述べている。また、中国の国際銀行間決済システムCIPSは、米中の緊張が高まる中、パートナーであり、現在SWIFTと競合している。
中国側としては、ベルギーに拠点を持つSWIFTシステムを利用する代わりに、CIPSをより多く使用することで、中国の世界的な支払いデータの米国への露出度を削減させるとBOCI(BOC International Holdings Limited=中銀国際)は昨年7月のレポートで述べている。