Blockchain.com がXRPを上場廃止
SECによる訴訟問題で揺れるRippleは現在、一人の投資家による別の新たな訴訟問題に直面している。
初期の仮想通貨ウォレットの一つとして誕生し、現在は仮想通貨取引所へと事業形態を大きく変えたBlockchain.comが、金融市場規制当局の主張とRippleに対する訴訟を理由に、XRPとの取引を停止する最新の企業となった。
同取引所でのXRPトークン取引は、2021年1月14日から停止されるとのこと。Rippleに対する訴訟結果に対する見通しが立たないことを考慮し、Blockchain.comは、他の取引所と同様に、サービスの再開の暫定的な日付を提供していない。
ただし、XRP残高を持つBlockchain.comクライアントはトークンを送信できるが、受信できないと公式発表で詳述されているため、XRP保有者は同取引所でいくつかに限定されるものの、サービスを利用できることから、完全な停止というわけではなさそうだ。
Blockchain.com側は、上場資産のサポート提供と取り消しは継続的なプロセスで、Blockchain.comでは、取引所とウォレットにリストして維持する資産を決定する際、ネットワークセキュリティから規制コンプライアンスなど、展開する開発を引き続き監視するとコメントしている。
ビジネスを救う取引所
NEXTMONEYでは、これまでにもSECによるRipple訴訟問題に関する特集を
「米SECのリップル訴訟問題で仮想通貨関連企業のXRP離れ加速」、「米コインベース、リップル訴訟でXRP取引を停止」、「バイナンスUS、1月中旬にXRPを上場廃止」、「グレースケール、XRPを完全売却でビットコインなど購入」にて報じている。
これらの特集記事からも分かるように、Ripple訴訟問題に直面して以降、XRPの取引や上場を停止する企業が徐々に増えている。その背景には、証券取引委員会が規制当局からの報復訴訟などを恐れてか、12を超える仮想通貨取引所やその他仮想通貨関連企業がXRPのサービスを停止した。大手取引所には、CoinbaseやBittrex、Bitstamp、eToroなどがXRP取引を一時停止。Binanceは引き続きXRP取引を提供しているもの、米国子会社Binance.USは来週上場廃止の予定だ。
これらの動きはすべて、XRPの市場価格に悪影響をおよぼしている。現在仮想通貨市場ではビットコインを筆頭に、その他の主要仮想通貨の価格が回復。そのような好機の真っ最中にXRPは苦戦を強いられている。
CoinMarketCapより画像引用
CoinMarketCapの調べによると、2020年12月18日以降価格が急落し、今年に入ると横ばいの状態が続いている。執筆時点の1月6日21時前で、1XRP=23円台を推移している。
このようにXRPが窮地に居る今、UpholdやRevolutなど、複数の取引所でXRPの提供を継続することを決定した事を公表。Upholdは、Rippleのサポートについても声を上げており、裁判所がトークンの運命を決定するまで、何の行動も起こさないと発表するなど、まさにXRPを救う取引所として注目されている。
Rippleは現在、SECによる訴訟の準備を行っていると数多くのメディアで報じられているが、訴訟問題はSECのみではない。投資家の1人であるTetragon FinancialGroupから、新たに別の訴訟に直面している。