訴訟問題でXRP離れが加速
仮想通貨投資会社であるマイク・ノボクラッツ氏が率いるGalaxyDigital(ギャラクシーデジタル)社とJumpTrading(ジャンプトレーディング)の2社がXRPとの関係を断ち切ったことが分かった。
NEXTMONEY12月24日付特集記事「米SEC、リップル社へ13億ドルの訴訟=未登録証券の販売」で報じた様に、現在、XRPの運営元であるリップル社は訴訟問題に直面しており、問題の余波が時間を追うごとに大きくなっている。
JumpTrading社は、オフィス所在地を除く情報を公開していないものの、取引所に流動性を提供することで知られ、仮想通貨市場で最も活発な企業の1つと言われている。一方のGalaxy Digitalは、通知があるまでデジタル資産の取引を停止し、広報担当者は次のように述べた。
私たちは取引を行っていないが、事実が明らかになった時点で評価を続ける。
なお、JumpTrading広報担当者はコメントを控えている。
これらの動きは、サンフランシスコを拠点とするリップルと密接に関連しているXRPへの大きな打撃と直結している。火曜日に訴訟が提起されて以降、多くの企業がXRPサポートを打ち切り、BitwiseAsset Managementは23日、XRPにおけるビットワイズ10クリプトインデックスファンドの3.8%のポジションを清算すると述べた。
最大の仮想通貨ファンドマネージャーの1つであるBitwise社は、リップルに対する規制の反発の中でXRPから完全に撤退。同社は、機関投資家にデジタル資産のエクスポージャーを提供するために2017年に開始。アドバイザー、家族、ヘッジファンドからの大規模な流入により、10月の運用資産は1億ドルを超えた。公式プレスリリースで、ビットワイズは23日(水曜日)、次の声明を発表した。
ファンドが連邦または州の証券法の下で証券と見なされる可能性が合理的に高い資産に投資していないため、XRPでのポジションが清算されたと発表した。XRPでのポジションを清算するというビットワイズの決定は、SECの苦情からの新しい公開情報の検討に基づいています。
CoinMarketCap XRP Chartsより画像引用
XRPは長らく時価総額が4番目に大きい仮想通貨として人気を誇っており、最近3位に浮上していた最中に、米国証券取引委員会が13億ドルにおよぶ未登録証券オファリングを発行したとして運営会社であるリップルを訴えていることが明らかになり急落。CoinMarketCapによると、24日19時のXRP価格は、1XRP=27円前後で取引されており、前日同時刻比約29%、1週間で約52%の急落ぶりをみせている。
Please note: In light of US Securities & Exchange Commission’s enforcement action against Ripple Labs & 2 of its executives, we have suspended all #XRP payment in and trading services on the OSL platform, effective immediately and until further notice.https://t.co/EXJJEHMawn
— OSL (@osldotcom) December 23, 2020
XRP取引を終了する組織はビットワイズだけではない。OSL、Beaxy、CrossTowerなどの小規模な取引所は、取引を一時的に停止するか、XRPを提供から完全に削除している。
リップルのCEOであるブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏は、投資家と従業員に対し、訴訟について心配しないように促している。しかし、法廷闘争が終結するまでには長い時間がかかる可能性があると強調している。