米国規制当局がステーブルコインを許可
米国・OCC(Office of the Comptroller of the Currency=通貨監督庁)は1月4日(月曜日)、連邦政府が規制する銀行は、ステーブルコインを使用して支払いやその他の活動ができると述べたことが分かった。
1月5日付で発行された通訳書簡の中でOCCは、法律と健全な銀行業務に準拠している限り、国立銀行または連邦貯蓄協会は、INVNのノードとして機能することにより、支払い取引を検証、保存、記録できると明言。同様に、銀行はINVNおよび関連するステーブルコインを使用して、許可された支払い活動を実行する場合があるとしている。
Coinbaseの元幹部で現通貨監督庁の代理を務めるブライアン・ブルック(Brian Brooks)氏は、プレスリリースで、この動きは暗号通貨業界を活用してペースを維持することであると述べた上で次のように語った。
他国政府はリアルタイムの支払いシステムを構築したが、米国はリアルタイム決済テクノロジーを提供するためのイノベーションセクターを構築している。
書簡の中でOCCは、金融仲介業者として、銀行は資金をより速く動かすための競争に直面していることを指摘。銀行がデビットカードや小切手でステーブルコインを発行し、それらをフラットと交換する可能性があると記載されている。
USDCコイン(USD Coin/USDC)を運営するCircle(サークル)社のジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)共同創設者兼CEO(最高経営責任者)は、Twitterで、仮想通貨とステーブルコインにとって大きな勝利だとツイートした。
1/ Breaking major news from US Treasury OCC, the largest US banking regulator (@USOCC), with new guidance allowing US banks to use public blockchains and dollar stablecoins as a settlement infrastructure in the US financial system. https://t.co/gQFWISWUnc
— Jeremy Allaire (@jerallaire) January 4, 2021
ステーブル法に影響を受けたか
2020年12月中旬、米国財務省のFinCEN(金融犯罪捜査網)は、銀行や仮想通貨取引所などのマネーサービスビジネスが特定のドルに達した場合、仮想通貨取引を記録してプライベートウォレットに報告することを要求する規則を提案。
FinCEN規則は、本日発行されたOCC規則を相互に排除するものではないものの、NEXTMONEY2020年12月3日の特集記事「米議会、ステーブルコイン規制法案を提出」で報じたように、先月初めにステーブル法(STABLE Act)が発表されたことに部分的刺激を受けたとみられている。
米国下院議員のラシダ・タリーブ(Rashida Tlaib)議員によって導入されたこの法案は、銀行のようなステーブルコイン事業者を規制するとみられている。
本日付で発行された通訳書簡では、ステーブルコインを使用することについても具体的に言及。ブロックチェーンネットワークは、“より安く、より速く、より効率的な”支払い手段として、国境を越えたトランザクションのコストを軽減できると述べている。