フランスとスイスの中央銀行が国境を越えた支払いにCBDC大量実験を開始

フランスとスイスの中央銀行がBISと共同でCBDC大量実験へ

フランス中央銀行(Banque de France)とスイスの中央銀行にあたるスイス国立銀行(Schweizerische Nationalbank)は、BIS(国際決済銀行)とともに6月10日(木曜日)、国際決済のための中央銀行デジタル通貨(CBDC)の大量実験の開始を発表した。

今回の発表にともない、フランス銀行のシルヴィー・グラール副総裁は声明で次のように語っている。

ユーロシステムはイノベーションに取り組み、決済のデジタル化への強いトレンドにその行動を適応させています。フランス銀行は、中央銀行デジタル通貨が金融取引に最大限の安全性と効率をもたらす潜在的な利点を確信しています。スイス国立銀行およびBISイノベーションハブと協力して、国境を越えた決済に関するジュラと呼ばれる重要な実験を実施できることを嬉しく思います。


CBDC大量実験の具体的内容

フランスとスイスの中央銀行がBISと共同でCBDC大量実験を開始すると発表されたが、具体的な実験の内容は、国境を越えた支払いは、フランスとスイスの銀行間で実施されるとのこと。

より具体的な内容として、この実験では、分散型台帳技術プラットフォーム上の 2 つのホールセールCBDCと、フランスのデジタル金融商品による国境を越えた決済を調査する。これには、配送対支払(DvP= Delivery Versus Payment)決済メカニズムによるユーロのホールセールCBDCに対する金融商品の交換、および支払対支払決済メカニズムによるスイスフランのホールセールCBDCに対するユーロのホールセールCBDCの交換が含まれるとのこと。これらの取引は、それぞれフランスとスイスに所在する銀行間で決済される。

CBDCのテストプロセスが開始されている間、実験によってフランスまたはスイスの中央銀行がすぐにCBDCを公表することは示唆していないと声明で明らかにしている。

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