HSBCとスタンダードチャータードが香港初のステーブルコイン免許で最有力候補に浮上

HSBCとスタンダードチャータード銀行のビルを背景に、香港ドル連動ステーブルコインを象徴するデジタルコインが描かれたイメージ

香港が初の発行者ライセンス付与へ最終局面

HKMA(香港金融管理局)が整備したステーブルコイン条例に基づき、初の発行者ライセンス付与が最終段階に入った。

36件の申請の中から少数に絞り込みが進み、HSBCホールディングススタンダードチャータード銀行が主導する陣営が有力候補として前面に立っている。

HKMAは先月、最初のステーブルコインライセンスを早ければ3月にも発行する可能性があると示し、発行承認を求める36件の申請を受理したことを明らかにした。当初は約5社が候補に挙がっていたが、最終段階ではHSBC、スタンダードチャータード銀行が主導する合弁会社アンカーポイント、OSLグループなどに絞り込まれている。

スタンダードチャータード銀行は、アニモカ・ブランズおよび香港電信との合弁事業を通じてHKMAのサンドボックスに参加し、電子商取引決済や越境決済、トークン化資産取引といった用途を検証してきた。同銀行は香港ドルにペッグされたステーブルコインを発行する計画を公表している。

一方、HSBCは2024年開始のサンドボックスには参加していなかったが、トークン化預金プロジェクトに注力しながらHKMAと協議を進めてきた。資産規模で香港最大の銀行であるHSBCが候補に含まれることは市場の注目を集めている。

36件から少数へ厳選し金融安定を重視

香港は2022年以降、デジタル資産の国際ハブ化を掲げ、仮想通貨取引所へのライセンス制度やステーブルコイン発行者向け規制を段階的に導入してきた。

昨年(2025年)8月に施行されたステーブルコイン条例により、香港ドルに裏付けられたステーブルコインを発行するにはHKMAのライセンス取得が義務付けられている。

当局は当初から発行者数を限定する方針を示しており、実用的なユースケース、持続可能なビジネスモデル、厳格な規制遵守体制を重視している。銀行主導の発行体を優先する背景には、強固な資本バッファーと既存の規制環境下での運営実績を通じて金融の安定性を確保する狙いがある。

サンドボックスには、スタンダードチャータード銀行とアニモカ・ブランズ、香港電信の合弁会社のほか、京東コインリンクテクノロジーやRDイノテックも参加していた。一方で中国本土では、実物資産のトークン化や無許可の人民元ペッグ型ステーブルコインに対する規制が強化されている。

香港は既存の金融機関を軸にステーブルコイン市場を立ち上げることで、ブロックチェーン技術の活用と金融システムの安定維持を両立させる構えだ。初のライセンス付与は、規制下でのデジタル資産統合を本格化させる節目となる。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム