Messari(メッサリ)がCoinbase(コインベース)を評価
大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)は、NEXTMONEYの特集記事「仮想通貨取引所コインベース、米SECにIPO申請」で紹介したように、IPO(Initial Public Offering=新規公開株)を申請する計画を発表。同計画についての詳細は発表されていないものの、仮想通貨調査を手掛けるMessari(メッサリ)社が、コインベースの評価分析レポートを公開した。
Messariはレポートの中で、デビットカードやコア交換機能から取引や保管など、コインベースのビジネス面を分析しており、取引所を280億ドル(約3兆円)と評価している。Messariは、コインベースが約3,500万人の顧客にサービスを提供し、毎日1,000億円以上の取引を処理していることに着目し、同取引所の規模の大きさを強調した。
取引所の前回の資金調達ラウンドでは、2018年の評価額が80億ドルで、ユニコーンステータスを達成した。しかしそれ以降、業界やコインベースの成長率を考えると、企業価値が急上昇するのも頷ける。
コインベース によるIPO申請
IPO計画の発表は、2020年下半期の大部分でコインベースをフォローしたものの、取引所は先週急落し、SEC(U.S. Securities and Exchange Commission=米国証券取引委員会)にフォームS-1を提出したことを発表した。
フォームS-1は公式のIPO目論見書ではなく、将来の可能性リストを提供していることから、コインベース側は、ファイリングを行う前にSECがレビューする必要があると指摘している。しかし、注目しておきたいのは、取引所のサービスの実績も考慮すると、同取引所がIPOへの過程で重大な問題を抱えることがうかがえる。
取引所はすでに将来を見据えているとみられており、大手投資銀行のゴールドマンサックス社を利用してサービスを主導した事が分かっている。コインベースは、かつては投資銀行のトレーダーとして働いていたフレッド・エールサム(Fred Erhsam)共同創設者を通じてゴールドマンサックス社とリンクしている。
エールサム氏は、2010年から2012年までゴールドマンサックス社に勤めていた人物で、アームストロングに参加してコインベースを構築したと報じられている人物である。2017年に取引所を去ったものの、現在も取締役会の地位を得ている。