仮想通貨取引所バイナンス・コリア、来月24日に閉鎖=わずか8ヶ月で終了
仮想通貨取引所バイナンスは、韓国ユーザー向けプラットフォーム「Binance Korea(バイナンス・コリア)」が12月24日に一部取引所サービスを終了したことを発表した。バイナンスは今年3月、Binance Koreaの設立を発表しており、プラットフォームの立ち上げから、わずか8ヶ月で閉鎖となる。
公式発表によると、Binance Koreaは流動性が逼迫しており、取引量が少ないことを要因に運営が困難であると判断したようだ。Binance Koreaは、流動性や流動照合エンジンなど、バイナンスの機能を活用していた。しかし、韓国で今後予定されている法規制では、仮想通貨取引所は他の取引所注文書を共有することができなくなるため、閉鎖という判断に至った。
韓国国内では、今年3月に韓国で可決された「特定金融取引情報報告及び利用に関する改正案」が提案され、来年3月25日に施行される予定である。TheBlockによると、この新しい法律は、ユーザーが他の仮想資産業者との提携を通じて、他の仮想資産業者の顧客と仮想資産を取引できるようにすることが禁止されているという。Binance Koreaの公式発表では、この新しい法律が閉鎖に関係していることは言及していないが、「円滑な取引流動性を提供することが困難である」とコメントしている。
また公式発表では、Binance Koreaのサービス提供停止について、詳細な日付を発表しており、Binance Koreaを利用するユーザーは、以下のように出金や取引終了が指定されている。また合わせて、ベータ版として提供されているBinance KoreaのAndroidモバイルアプリも来月に閉鎖される。
- 新規登録終了:2020年12月24日午後1時(KST)
- 入金終了:2020年12月24日午後1時(KST)
- 全ての仮想資産の取引終了:2021年1月8日午後1時(KST)
- 仮想資産出金終了:2021年1月29日午後1時(KST)
Binance Koreaのすべての仮想資産は、仮想資産が上場されている他の取引所に出金が可能であり、D仮想資産取引所バイナンス(Binance.com)で出金時の手数料が無料です。
Binance Koreaは、韓国ウォン(KRW)に裏付けられた同取引所のネイティブステーブルコイン である「Binance KRW(BKRW)」で取引ペアを提供していた。これらの対応通貨には、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、バイナンストークン(BNB)などが含まれている。
仮想通貨取引所バイナンスが今年3月、韓国に仮想通貨取引所「Binance Korea」を設立することを発表。同取引所の立ち上げには、ローカル市場向けの取引所の運営・開設をサポートする同社サービス「Binance Cloud」を介して立ち上げられ、バイナンスのマッチングエンジンや、セキュリティ管理システム、スポット取引の流動性が提供されていた。
バイナンスは、KRWbを開発したフィンテック企業BxB Incの買収と同時に、「Binace KR」の展開を発表している。またバイナンスと競合するHuobi(フォビ)やOKEx(オーケーイーエックス)も韓国国内においてローカル取引所を運営しているが、現時点でプラットフォームを閉鎖するかは不明な状況であり、どのようにして法律対策するのか今後の動向から目が離せない。