米メタ、14年務めたサンドバーグCOO退任=株価4%安に

MetaのCOOが今秋退任へ

米Meta(旧、Facebook)プラットフォームのシェリル・サンドバーグ(Sheryl Sandberg)COO(最高執行責任者)は6月1日(水曜日)、自身のFacebookへの投稿で、今秋にMetaのCOOを退任する意向を示したことが明らかになった。

CNBC「Meta COO Sheryl Sandberg leaving company in the fall」より動画引用

サンドバーグCOOはマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEO(最高経営責任者)とともに、世界最大のSNSであるFacebookを支えてきた人物であり、同氏は14年間COOを務めてきた人物である。同氏は、クリスマスパーティーで現在のMeta社の最高経営責任者であるマーク・ザッカーバーグ氏と知り合い、2008年3月にMeta社のCOOに就任。

サンドバーグ氏はMetaに在籍するまで、Googleで広告事業を立ち上げており、初の女性取締役としてソーシャルメディア大手では、ユーザーのプロフィールやユーザー活動から収集したデータを通じ、企業がユーザーをターゲットにするための広告事業を監督していた。さらに同氏は営業、マーケティング、人事、コミュニケーションなど幅広い業務を統括しており、Metaでの功績は計り知れないものがある。

ザッカーバーグ氏は今後もサンドバーグ氏をサポート

サンドバーグ氏の発表を受けて、Metaの株価は4%ほどの下落を見せており、サンドバーグ氏に関する影響の大きさが浮き彫りとなった。

サンドバーグ氏はコメントで次のようにコメントしている。

2008年の就任当時、5年の任期を考えていました。それが今では14年が経ち、人生の次の段階に進む時が来ました。未来に何が待ち受けているのか、まったくわからりませんが、女性にとって今がいかに重要であるかを考えると、私にとってこれまで以上に重要なことである、財団や慈善活動にもっと力を入れることになるだろうと思います。今後数カ月かけ、マークと私は直属の部下を移行させ、私はこの秋に会社を去ることになります。私はこれまで通り、私たちの使命を強く信じていますしMetaの取締役を引き続き務められることを光栄に思っています。

ザッカーバーグ氏はFacebookへの投稿で、新COOにはハビエル・オリバン(Javier Olivan)氏が就任すると明らかにしたが、同社既存組織の中でサンドバーグ氏の役割を直接置き換えるつもりはないと述べている。オリバン氏は同社に14年以上在籍しており、FacebookやInstagram、WhatsApp、Messengerを扱うチームを率いてきたことで知られている。

ザッカーバーグ氏の発表は、FacebookがMetaに名称を変更し、本格的にメタバース開発に力を入れていく矢先の出来事であったが、彼女がFacebookに残したものはMetaになった今も受け継がれていくとみられる。