SEC、ビットコイン、イーサリアム、XRPの文書作成要求の期限延長を求める

SECが文書作成要求の期限延長を求める

SEC(米国証券取引委員会)は、6 月11日(金曜日)までにビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、XRP(XRP)に関連する文書の作成を要求するというリップルの最近の動きに答えるため、期限延長を求めていることが分かった。

仮想通貨リップルの有価証券問題をめぐる裁判でSEC側は6月7日(月曜日)、リップル側が要求した「XRPが有価証券に該当するとの主張に関する証拠開示」に応えるため、返答期限の延長を求めているとのこと。裁判所はSECに対し、XRP、ビットコイン、またはイーサリアムに関連する SECと外部の第三者との間の通信について、関連するすべてのリポジトリ(※1)を検索して証拠の提出を求めるよう命じたとのこと。

(※1)リポジトリとは…
英吾で、貯蔵庫、倉庫、集積所、宝庫などの意味を持つ言葉で、アプリケーション開発時のシステム構成データや、プログラム情報が納められたデータベースのことを指す。

SECによる裁判の実害が出ているXRP

これまでSECはXRPについて証券に該当するとの見解を示しており、NEXTMONEYの特集記事「米SEC、リップル社へ13億ドルの訴訟=未登録証券の販売」でも報じているように、XRPがこれまで未登録で有価証券の販売をしたとして未登録有価証券に当たると主張。これがSECトリップルの裁判へと発展している。しかし、XRPと同じように通貨の販売を行なっているイーサリアムやビットコインについては、有価証券という扱いを受けていないことから、今回の要求を行ったとされている。

実際、XRPはSEC訴訟の影響により、価格が大きく下落したことや、多くの仮想通貨取引所がリップルの取り扱いを一時停止するなどの実害が出ており、Ripple Labs.のブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏は次のように語っている。

裁判所がどのような判断を下すにせよ、SECによる提訴は広範な波紋を呼ぶでしょう。また、これはリップルだけの問題ではなく、アメリカのすべての仮想通貨に影響を与えるものだ。

一方でSEC側の主張によれば、XRPがビットコインやイーサリアムと異なる点として「ビットコインとイーサリアムはプレマイニングされたものではないが、XRPはあらかじめ発行されていた」と主張。これに対してリップルは、1934年に制定された証券法は、現在のテクノロジーに適用することは困難で、イーサリアムについては、ICO(Initial Coin offering=新規仮想通貨公開による資金調達法)による資金調達が有価証券による資金調達に酷似しているのではないかと主張している。

SEC訴訟問題はいまだに平行線であり、リップル社は6月11日に提出される予定である、SECの証拠開示を待つ形になっており、今後の展開に注目していきたい。

米SEC、リップル社へ13億ドルの訴訟=未登録証券の販売

2020.12.24

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