OKEx 取引所からの出金を再開
仮想通貨取引所OKExは、中国の警察による捜査のため、一時的にサービス停止を実施してすでに1カ月以上が経過し、その間混乱と警戒の末、ようやく仮想通貨の引き出しを再開する時期を発表し、出金が再開された。
仮想通貨取引所OKExは本日(11月26日木曜)の投稿で、「11月26日のUTC 8:00に引き出しを開始する予定です」と述べた。この投稿は先週更新された「撤退およびその他の関連する更新の再開」に続くもので、先週の投稿で「2020年11月27日(UTC)以前に無制限の引き出しを再開します」と約束をしている。
また出金開始に伴い、OKExから2,822BTCが出金され、そのうち456BTCが仮想通貨取引所バイナンスへ移動。400BTC以上が他の取引所へ移動している。
CryptoQuantより画像引用
NEXTMONEY でも「仮想通貨取引所OKEx、出金を一時停止|OKB価格は15%急落」で報じた様に、OKExの秘密鍵保有者の1人(後にOKExの創設者であるStar Mingxing Xu氏と特定済み)が調査を支援するため、中国の警察に拘束されていることが判明。
この一連の出来事によって、OKExは10月16日に突然資産の引き出しを停止していた。2018年にXu氏に買収され、非常勤取締役を務める香港上場のシェル会社であるOKGroupは、週末の発表で以下のように述べており、Xuは後に、WeChatフィードで、警察の捜査は自身に関するものではなく、香港で購入したシェル会社が関与する事件に関連していると主張している。
中国の公安当局による関連調査が一時的に行われた。(調査は)終わり、Xu氏は通常業務に戻った。
今回のサービスの停止は、多くの取引ユーザーがパニックに陥る原因となった。OKExは、提供できる情報がほとんどない状態で状況を処理しようとしていたものの、進行中の調査であったことが原因で満足な説明をユーザーへ伝えることができず、取引所への信頼にも大きな影を落としていた。
捜査の規模と1カ月におよぶサービス停止を考えると、OKExは、ユーザー離れが心配されている。
ユーザーロイヤルティ報酬キャンペーンを告知
多くのユーザーに今回の苦しみ与えたことを考慮し、OKExは補償プログラムも導入した。プログラムによると、引き出し停止期間中に預金、トークンの保持、または取引を行ったユーザーは、過去7週間の先物および永久スワップ取引手数料からの総収入の20%を受け取れるという。
これは、前提条件に適合するユーザーに発行されるインセンティブ基金の形での1回限りの支払いになるとのことだ。リリースによると、ユーザーは資産と取引条件に基づいて受け取れる。さらに、11月23日午後4時(UTC=日本時間で11月27日午前1時)までに資産が10,000 USDTを超えたユーザーに対し、OKExは最低100USDTから最高1,000USDTまでのコミッションリベートカードを発行しすると発表している。
※なお、ユーザーロイヤルティ報酬キャンペーンについてはOKExサポートページ「OKEx reveals user compensation and loyalty rewards for after withdrawals reopen」をご覧ください。
現時点では、OKEx側に大きな影響はみられていないものの、一時停止措置が解除されると、大量の撤退要求による価格の変動が見られる可能性があると指摘されている。
メディアの報道によると、多くのOKExクライアントがBinanceに取引所を変える可能性があると憶測されており、中国を拠点とする仮想通貨Coboは、投資を多様化し、OKExでのポジションを約3分の1に減らすことを決定しており、今後さらに余波が明らかになりそうだ