韓国銀行、2021年にもデジタル通貨の試運転開始を予定

韓国銀行が来年CBDC試験運転開始

BOK(Bank of Korea=韓国銀行)は、新しいデジタル通貨の導入の可能性を研究するためのパイロットプログラムを開始させ、2021年には、中央銀行のCBDC(Central Bank Digital Currency=中央銀行発行デジタル通貨)発行と、通貨の流通を試験的に運転開始させる予定であると語った。

今年3月、韓国銀行は3段階のスキームの下でデジタル通貨発行の可能性について、能力をチェックするために、法的および技術的問題の検討を開始させている。韓国銀行の関係者によると、銀行は来年、デジタル通貨の発行と取得を担当し、金融機関がその流通を処理する方法で、CBDCのパイロットプログラムを確立してアクティブ化する予定だ。パイロットプログラムの試運転は、紙幣が流通するプロセスと似ていると語った。

BOKは、関連する動きは仮想通貨の実際の発行に備えることを意図していないと述べているものの、銀行は“万が一”に備えて必要な準備をしているとThe Korea Timesなど地元メディアが報じている。

韓国銀行、10カ年開発計画でブロックチェーン技術とCBDCを推進

2020.06.11

中央銀行が構想するデジタル通貨と、韓国の現状

世界の中央銀行は現在、現金の需要減少と民間部門で開発ラッシュとなっている仮想通貨の出現に備えるため、デジタル通貨に関する研究を加速させている。中国とスウェーデンの中央銀行は、CBDCの発行準備に積極的に取り組んでいることでも知られている。

韓国銀行では、今年8月にCBDCの第一段階としての設計・実装のフェーズを終えており、いわば第二段階に入ったと言える。当時韓国銀行は、ウォンのデジタル版であるCBDCを使う支払・決済エコシステムの仮想的な試験版を構築したいと語っていた。また、9月1日付でコンサルタントベースのテストベッドへ参加希望企業向けの要件を公開している。

くしくもお隣、中国では、10月6日(月曜)の仮想会議「Sibos2020」の場にて、CBDCパイロットの一環として11億元、日本円にして約171億円相当のトランザクションを処理した事が報じられており、韓国銀行も中国の勢いに負けていない迅速な対応を実行している。

中国がデジタル人民元の立ち上げに世界のトップを走って独走中とみられる一方、韓国銀行の迅速な取り組みに対し、韓国政府からはデジタルウォンを実際に立ち上げるのかどうかをいまだ決断しきれていないと地元メディアは報じている。

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