SBIがTaoTao買収でグループ傘下に|全株式を取得
SBIホールディングスは、Zホールディングス傘下で国内の仮想通貨取引所を運営するTaoTaoを買収した。今後はSBIグループのノウハウや知見等の経済資源を下に、サービスの拡充・拡大を目指す。
公式発表によるとTaoTao株式会社はこれまで、Zファンド1号投資事業有限責任組合による出資を受け事業を展開してきたが、今回、発行済み全株式をSBIリクイディティ・マーケット株式会社(SBILM)に譲渡し、10月7日付けでSBILMの完全子会社になった。
- 株式譲渡日: 2020年10月7日(水)
- 変更前株主: Zファンド1号投資事業有限責任組合(100%)
- 変更後株主: SBIリクイディティ・マーケット株式会社(100%)
TaoTaoは公式発表にて、今後、大きな事業展開を行うことを目的に、オンライン金融サービス全般で第一線を走るSBIグループとパートナーシップ契約に同意したと述べている。
当社では暗号資産領域においてより大きな事業展開を行うべく、パートナーシップを含めて事業の在り方を検討した結果、暗号資産取引を含めたオンライン金融サービス全般に豊富なノウハウ・知見等の経営資源を保有するSBIグループの一員であるSBILMと新たなパートナーシップを結ぶことに合意いたしました。
今後はSBIグループの強みと、TaoTaoがこれまで培った暗号資産における顧客基盤やサービスノウハウを最大限に活用し、最新かつ安心・安全な暗号資産取引サービスを提供して参ります。
SBIリクイディティ・マーケットは、金融法人向け海外為替証拠金取引に関する市場機能および、サービス提供はもちろん、これらに関するシステム開発や商品開発を行っている。今回の株式譲渡について、今後の具体的な経営やサービス提供について、現時点では言及されていないが、SBIグループのノウハウを生かしたサービス提供が見込まれている。
インターネット大手検索サイトを運営するYahooは2018年1月、同社の子会社であるZコーポレーションを通じて仮想通貨取引所BitARGを運営するビットアルゴ取引所東京の株式を取得。2019年2月には、社名の名称を仮想通貨交換業業者BitARG取引所東京から「TaoTao」に名称を変更し、Yahooの有するサービス運営のノウハウを生かして仮想通貨関連事業を展開してきた。
最近では、Zコーポレーションと同社の子会社であるTaoTao株式会社が、世界最大手の仮想通貨取引所バイナンス(Binance)と、かねてより日本市場における戦略的提携向けて交渉を行ってきたが、本交渉を終了したことを発表しており、今回の株式譲渡の発表によって、交渉が終了に関してどのような背景があったのか判明した形となった。