東京裁判所、マントゴックス民事再生の提出期限延長を承認
ビットコイン取引所として民事再生を進めているMt,Gox(マウントゴックス)について東京裁判所は、民事再生計画の裁判所命令提出期限を、7月1日まで延長することを承認した。同取引所は、巨額なビットコイン(BTC)と預かり金の消失を受け、マウントゴックスは負債額が増加し、債務超過に陥ったことから事実上経営破綻となり、同年東京地裁に民事再生法の申請を行っている。
この事件による再生計画の提出期限は、当初3月31日まで延期されていたが、東京地方裁判所の判断により、計画の策定にはより綿密な検討が必要であると判断され再度延長したことが明らかになった。
Mt Goxは2010年からビットコイン事業を開始し、一時世界のビットコイン取引量の70%を占める取引所にまで成長していたが、2014年にマウントゴックスのサーバーがサイバー攻撃を受け、ハッキング被害にあったことに起因し、ビットコイン約75万BTCと顧客がビットコインの売買の資金として預けていた現金28億円が消失した。
また、マウントゴックスは2014年に突然閉鎖した後、消失したビットコインの内、約20万BTCが見つかり顧客への一部返済が可能になるなど、東京地裁ともやりとりしながら、民事再生手続きを進めており、先週には、顧客への損失額償還に向けて準備を進めていることもわかっている。顧客は損失額についてはビットコインとビットコインキャッシュ(BCH)と法定通貨の組み合わせで元金の金額の約25%ほどが償還される予定であるとのこと。
2014年以降、ビットコインの価格は大幅に上昇しているため、顧客のほとんどが元の投資額よりも大幅な利益を得られることにはなるが、ビットコインの最高値から考慮すると割安になるだろう。