デジタル通貨グループ、ルノ(Luno)を買収
2014年にLunoへ最初のシード資金を提供した後、アメリカのブロックチェーンと仮想通貨に特化したベンチャーキャピタル企業であるデジタル通貨グループ(Digital Currency Group)は仮想通貨交換プラットフォームを買収した。
ブロックチェーン企業に投資している最大の組織の1つであるデジタル通貨グループ(DGC:Digital Currency Group)が、イギリスの多国籍仮想通貨取引所であるルノ(Luno)を買収したことが分かった。DCGは2014年に取引所のシードラウンドへ投資することで、ルノの株式を初めて購入。それ以降、仮想通貨取引所は40カ国に拠点の拡大を続け、現在ではプラットフォーム上で500万人以上の登録ユーザーを誇る人気仮想通貨取引所にまで成長させている。
DCGは公式発表の中で、Lunoがすでに事業を展開している国で、その領域をさらに拡大させ、他の国でのローンチを支援する“重要な取り組み”を行うと述べている。DCGは買収取引に関連する金銭的条件を一切明らかにしていない。
DCGによる買収について、ルノの共同創設者兼CEO(最高経営責任者)のマーカス・スウェインポール氏は、次のように述べている。
業界が“重要な瞬間”を経験しているDCGの完全な支持を得るための絶好の機会である。この買収により、2030年までに10億人をより良い金融システムにアップグレードするという目標を達成する能力が大幅に加速される
DCGはツイートで、この買収により両社は「より優れた、よりアクセスしやすい金融システムの作成と採用」を促進できるとツイートしている。また、DCGはルノがCEOのリーダーシップの下で独立した組織として運営を続ける一方、DCGがリーダーシップ、パートナーシップ、および投資資本を提供して、取引所がビジネスを拡大するのを助けるとも述べている。
DCGはニューヨークに拠点を置く企業で、現在35カ国160社以上を支援している。また、世界最大のデジタル資産管理会社であるグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)社を完全所有しており、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の保有総額は最近30億ドル(約3,200億円)を超えている。