仮想通貨取引所マウントゴックス、民事再生計画案を「2020年3月31日」へ変更
東京地裁から民事再生手続きの開始決定を受けている仮想通貨取引所Mt.Gox(マウントゴックス)の担当・財管人である小林信明氏は、10月28日に再生計画案を提出するとしていたが、それを変更。2020年3月31日に延期することを発表した。延期の理由として、「再生債権に関する権利の変更および、弁済方法、未確定再生債権に関する適確な措置を確定することができなかった」という。
再生管財人弁護士である小林信明氏によって公開された、関係者各位の文書では、以下のように延期の理由が語られた。
「再生管財人が認めなかった再生債権のうち、多額の再生債権について、査定申立て及び査定異議訴訟の提起がなされ未確定となっております。したがって、再生計画案の中で定めるべき、再生債権に関する権利の変更及び弁済方法並びに未確定再生債権に関する適確な措置を確定することができず、それに伴って、再生債権者への弁済方法に関する関係者との協議を十分に進めることが事実上困難な状況にあり、令和元年10月28日までに再生計画案を提出することが困難となりました。 」
Mt.GOX事件と、民事再生について
マウントゴックスは2013年、世界のビットコイン取引量の70%を占めるまで急成長したが、その後、2014年に当時のレートで約75万BTC(480億円)もの顧客資金のうち、約28億円の損失が発覚。破産手続きを申請していた。
しかし昨年6月、2014年に不正アクセスで顧客の資産であるビットコインが消失し、破産の手続きをしていたマウントゴックスは東京地裁から民事再生手続きの開始決定を受けたのである。これによりマウントゴックスに残されていたビットコインは、債権者へ現金で返還される破産手続きではなく、ビットコインで返還できる民事再生手続きになった。
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