TAOTAOが改正金商法施行直後もレバレッジ4倍継続へ
仮想通貨取引所TAOTAOが23日、「法改正に伴う当社対応方針」と題して5月1日施行の改正資金決済法の対応方針を発表した。法改正に伴ってレバレッジの最大倍率は現行の4倍から2倍に制限されることになっているが、同取引所は5月1日以降も現行の4倍を変更せず、維持することを決めた。
TAOTAOは、ソフトバンクグループ傘下のZホールディングスの100%子会社Zコーポレーションの子会社。ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の2種類の現物取引と、BTCとETH、リップル(XRP)など5種類のレバレッジ取引を可能にしている。
金融庁認可の取引所に課されるレバレッジの倍率変更は、施行日から6ヶ月の猶予期間が設けられている。そこで、TAOTAOはすぐにレバレッジ倍率を2倍に変更するのではなく、5月以降も最大レバレッジ4倍でサービスを提供する。倍率を変更する場合は、「実施開始の2ヶ月前を目処にお知らせする」とした。また、レバレッジ取引の証拠金として仮想通貨を使用する場合の掛け目設定についても方針を発表しており、現行通り(掛け目=100%)を継続。以降掛け目を設定する場合は、設定開始の2ヶ月前を目処に通知するという。そのため、5月1日以降も証拠金として仮想通貨を使用する場合は、仮想通貨の時価に掛け目(100%)を掛けた評価額を証拠金として利用することができる。
証拠金維持率が100%を下回っている場合に不足資金を期日までに振り込む追加証拠金制度に関しても、5月1日で導入する予定はない。レバレッジ倍率変更などと同様、導入する場合は2ヶ月前を目処に通知する。なお、導入する際の制度内容は以下の通りとしている。
「・毎取引日の午前7時00分時点で、前取引日午前6時59分時点の証拠金維持率をもとに判定し、証拠金維持率が100%を下回った場合は、不足額分を追加証拠金として差し入れていただきます。
・証拠金不足額は、日本円のご入金や保有ポジションの一部または全部決済などにより当該取引日午前4時59分までに解消していただきます。」
改正資金法の施行日については4月3日、政府の機関紙「官報」で5月1日とすることを公表。その際、レバレッジの最大倍率を2倍とすることも併せて正式発表していた。