仮想通貨取引所ビットフィネックス、DeFi銘柄を上場予定
大手仮想通貨取引所Bitfinex(ビットフィネックス)が、DeFi(分散型金融)ソリューションの一環として、5月中をめどにビットコインのペッグ通貨「pBTC」を上場させる。ビットコインと1対1で紐づけられたトークンで、イーサリアムやEOSのエコシステムにも対応するよう設計。異なるブロックチェーン同士を繋ぐクロスチェーンでの運用を可能にする。
Defiは、ブロックチェーンを活用した金融系アプリケーションの1つ。ERC20規格のトークンを一纏めのポートフォリオにし、1つのトークンとして流通させるプロトコルのことを指す。運用上のリスク分散ができるのが利点で、分析サイトDeFi Pulseによると、2020年2月時点で、イーサリアム上にデプロイされたイーサ(ETH)トークンは8億5000万ドルを超えて過去最高を記録するなど、システムが急拡大している。
今回、Bitfinexが企画するpBTCは、「pTokens」が進めるプロジェクトの1つで、クロスチェーンの特性に基づいて異なるチェーン同士でも取引を可能にすることを目指している。
プロジェクトの仕組みは、ビットコインなどの仮想通貨をデポジットすると、それに対応するpトークンが発行される。ビットコインを引き出す場合は、返却されたpトークンがバーン(焼却)される仕組みとなっている。現在、pトークンが対応する銘柄はビットコインの他に、ライトコインやイオス、テザー(USDT)、イーサリアム、トロンなどがある。
また、pBTCは、イーサリアムを経由してビットコインと統合するDeFiソリューションが多い中で、EOSのDeFIとの統合を可能にする。インセンティブの一部として、pBTCは主要な分散型EOSステーブルコインであるEOSDTと統合されるため、EOSのステーブルコインのための担保としても利用できる。Bitfinexは今後も、連携するプロジェクトを増やしてく方針。最高技術責任者(CTO)であるパオロ・アルドイノ氏は、次のように語っている。
「現時点でpトークンのみをサポートしているが、ユーザーがクロスチェーンへのアクセスを容易にするため、私たちと連携する他のプロジェクトを歓迎したい」