石油大手Shell、中国中化集団と共同でブロックチェーンプラットフォーム開発を検討

石油大手Shell、中国中化集団と共同でブロックチェーンプラットフォーム開発を検討

国営石油化学会社中国中化集団(シノケム)の子会社シノケム・エナジー・テクノロジーは、石油大手のロイヤル・ダッチ・シェルや豪州のマッコーリーグループと共同にて、ブロックチェーンを活用したエネルギー取引プラットフォームの構築を共に行なって行く事に関して現在協議中である事を発表した。

協議中のブロックチェーンプラットフォームは「ゲートウェイ」という名称で、石油取引の効率化や、透明性を上げるための基盤として活用が見込まれている。

石油市場の問題とは

主な石油の原産国である、中東エリアでは過去にテロ組織に石油が流れている事を指摘され、石油というエネルギー資源の価値が下がってしまうなど、健全なエネルギーの運用を強く求められてきた。今後は反社会勢力であるテロ組織などに活動資金が流れないよう、石油の産出元の特定とテロ組織に関与していないというエビデンスがより一層必要になってくるだろう。

石油のサプライチェーンは採掘から精製地、精製地から様々な流通を通して消費者の元まで届くので、かなりのプロセスと管理工程が必要であるため、これまでの管理体制では非効率かつ、コストを無駄に垂れ流すことになり、あまり有用な手段とは言えないだろう。現在は流通業者が独自に仕分け台帳に記録して管理しているので、生産者や精製地の情報までは記録できておらず、消費者が情報をトレースして確認することは、もちろん出来ない設計になっている。

石油×ブロックチェーン

これらサプライチェーンにブロックチェーンの分散台帳技術を導入すれば生産地から、消費者の元に届くまでの記録を固有のIDで一元管理することが可能になるため、消費者は安心して石油というエネルギー資源を使うことが可能になる。また、固有IDでトータル的に管理することで企業ごとの余分な管理コストを削減することもできるため、業界内でのコンソーシアムの形成や、エネルギー団体の発足など、近年活発な動きを見せている。

ロイター紙の報道によると、「ゲートウエイ」プラットフォームを促進するコンソーシアムには、中国石油天然気や、中国遠洋運輸集団などの大手中国企業も複数参加しているという。

現段階で石油産業へのブロックチェーンの導入は、電気や再エネなどのエネルギー分野の中で比較しても遅れを取っており、報道では再生可能エネルギーとのユースケースが主に注目されがちですが、現段階で全世界のエネルギー資源の大部分を担っているのは石油であり、その需要は今後もある一定水準で保たれることが予想されている。今後ブロックチェーンが石油の管理にどのように関わってくるのか、併せて注目していきたい。

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2018.08.16

ABOUTこの記事をかいた人

まさ@ブロックチェーン研究家

外資系の医療機器、エネルギー関係の企業で5年間営業として従事した後、今後は個人にスポットが当たる時代だと考え、ブロックチェーンの持つトークンエコノミクスの世界観に感銘を受け、少しでも情報源として役に立てるよう日々発信しています。 現在は 実際にコードを書いたり、 イベントに足を運ぶなど精力的に 活動を行ない情報を発信しています。