エイベックスが新たな子会社を設立|ブロックチェーン技術を活用したエンタメコンテンツの開発へ

エイベックスが新たな子会社「エイベックス・テクノロジーズ」を設立

エイベックスがクラウドやブロックチェーン技術を活用したシステムの企画・開発に意欲的な姿勢を見せている。同社は、当該分野で100%出資となる子会社「エイベックス・テクノロジーズ」を14日に設立することを5月9日発表した。

かつては、CD・DVDなどの媒体を用いて販売されることがほとんどだった音楽や映像コンテンツだが、現在は、ストリーミングサービスなどの普及が加速し、インターネットを介したエンタメコンテンツの提供が広く一般的となっている。

こうした時代の流れに敏感に反応し、即座に新技術を取り入れようとするエイベックスの動きは、目まぐるしく変化するニーズに応え続けようとしている姿勢も感じられる。

設立される新会社では、主にクラウドやブロックチェーン技術を活用したゲーム、映像、音楽などエンタメコンテンツの企画・開発・製作やその販売が行われるようだ。現在エイベックスが得意としている音楽・映像分野だけではなく、ゲームやVRなどのエンタメコンテンツも幅広く手掛けることを目指す。

エイベックスは、これまでも時代やニーズの変化に敏感に反応し、ビジネスモデルを転換してきた。

エンタメ企業大手として、現在も様々なコンテンツの制作が行われているが、今後はテクノロジーの分野へ目を向けたビジネスモデルの展開も期待される。

2016年には、エンタメとテクノロジー分野に注力を注ぐベンチャーキャピタル「エイベックス・ベンチャーズ」を立ち上げ、当該分野の様々な企業に出資も行われている。

また、2018年には、フィンテックなどの領域も取り入れた新事業を展開する子会社「エンタメコイン」を設立し、仮想通貨関連事業への参入も果たしている。エンタメコインは、エンタメに関連した決済プラットフォームの開発及び提供を行っており、独自の決済システムにより、チケット販売やファンクラブなど、そのシステムを導入している事業者から提供されている個別のサービスを集約化することを目指しているようだ。

エイベックスは、製作会社としての枠を超え、仮想通貨関連事業への参入も果たし、新たなテクノロジーを取り入れた事業展開を試みている。仮想通貨関連事業への参入からブロックチェーン技術を活用したエンタメコンテンツの企画・開発を目指す新会社の設立など、ブロックチェーン技術を軸とした事業展開に意欲的な様子が強く感じられる一報だ。