テザーが英国ポンドペッグステーブルコインを発売へ
トップステーブルコインとして広く知られるテザー(Tether)は、他の仮想通貨トークンを提供に組み込む計画を進めており、同社は6月22日(水曜日)、7月にイーサリアム(Ethereum)ブロックチェーンで英国のポンドスターリング(GBPT)に固定されたステーブルCoinを発売すると発表した事が分かった。
英国領バージン諸島を拠点とするテザーは、5月に発売された米ドル(USDT)、ユーロ(EURT)、中国元(CNH)、メキシコペソ(MXNT)などの他のフラット通貨トークンをすでに発行している。仮想通貨市場内でステーブルコインは裏付けられ、法定通貨に関連(ペッグ)付けられているため、非常に重要な位置づけだ。そのため、これらは仮想通貨取引で最も使用されているものの1つであり、多くのトレーダーは、既存のお金で取引する代わりに、ステーブルを使用して仮想通貨を売買することを好むという。
英国はステーブルコインにとって魅力的な市場
ステーブルコインは、取引通貨、価値の保存、仮想通貨市場の変動に対するヘッジとして、トレーダーと投資家の両方に受け入れられている。
最も使用されているものの1つはテザー(Tether/USDT)だが、市場に侵入した弱気な気運のため、ここ数カ月で顕著な減少を記録しているのが現状だ。CoinMarketCapの調べによると、2022年6月23日(木曜日)時点のUSDT流通量は、670億USDT(約9兆670億円)が流通しており、2022年5月初旬までに830億ドル(約11兆2,500億円)に近いピークに達している。
Tetherのパオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)CTO(最高技術責任者)によると、英国政府がヨーロッパで最も重要な仮想通貨取引ハブの1つになるという決定により、英国は仮想通貨資産にとって非常に魅力的な市場になったと語っている。
一方で、BoE(Bank of England=イングランド銀行)は、欧州の発行機関とともに、それぞれの仮想通貨(CBDC)の開発に取り組んでいる。現時点でBOEは、デジタルポンドスターリングを発行することの賛否両論について、国のさまざまなセクターと協議をしている。しかしBoEはCBDCの将来について悲観的であり、承認された場合、その耐用年数はおそらくこの10年の後半を超えないだろうと述べている。