コインベースCEO、「VRの普及によって仮想通貨の利用はさらに広がっていく」と言及

アメリカカリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置く大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)の共同設立者であるBrian Armstrong(ブライアン・アームストロング)氏は、仮想現実(バーチャルリアリティ)、主に仮想世界(バーチャルワールド)により仮想通貨の利用がより拡大されると考えている。

アームストロング氏は、仮想通貨の利用拡大の理由について以下のように語った。

人々がバーチャルワールドで取引をする際に、国ごとで違う法定通貨を利用するという事はナンセンスである。世界中の人々が集まるバーチャルワールドで、一つの国の法定通貨を利用することは排他的であり無礼だと私は考える。

また、仮想通貨利用することにより、人々がバーチャルワールドでより長い時間を過ごすインセンティブが生まれるだろう。これはバーチャルワールドを築く企業等にとっても、好循環を生み出すことになるだろう。

バーチャルワールドとは、今年にアメリカで公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督を務めた映画Ready Player One(レディー・プレイヤー1)や2010年に公開された長編ドキュメンタリー映画Life 2.0(セカンドライフ)のようなものである。バーチャルリアリティ(VR)はバーチャルワールドの要件ではないが、VRがバーチャルワールドの使用を飛躍的に加速させるとアームストロングストロング氏は考えているという。

Life 2.0の劇中では、リンデンドルという仮想通貨が登場していた。アームストロング氏は、人々がバーチャルワールドで仮想通貨を獲得し、現実の世界に持ち帰り、他の通貨と同じように利用することができると考えている。

バーチャル世界が仮想通貨を促進するのか?

このようなバーチャルワールドの開発者たちは、集中管理型の仮想通貨を発行したり、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)といった現存する分散型の仮想通貨を使用することも出来る。

アームストロング氏はこのような仮想通貨が、バーチャルワールド内で人々が収入を獲得するために、より多くの時間を費やすきっかけになるだろうと述べ、さらに、通貨が現実の世界で使用できるものである場合より効果的なものになるという。

コインベースに関するニュース

仮想通貨取引所Coinbaseは先週、現地の規制当局や銀行と協力して新たに31種類の仮想通貨の追加を検討すると発表した。31種類の内、Decentraland(ディセントラランド/MANA)とEnjin Coin(エンジンコイン/ENJ)はバーチャルワールドで利用される分散型仮想通貨である。

Decentralandは、バーチャルワールド内の土地のパーセルを購入することができる分散型の仮想通貨である。今年の1月に終了した初となるオークションでは、約3000万ドルが支払われたという。今月には二度目となるオークションが開催され、9350パーセルが販売されるという。現時点での世界のパーセル総数は90000に達する。

Enjin Coinは、ブロックチェーン技術をゲームに取り入れたいゲーム提供者や、技術者のネットワークを活用してエコシステムに価値を与えるゲームコミュニティのためのワンストップショップとして位置づけられている。今年の5月時点での売り上げは月間で100万ドルに登り、サイトへのアクセス数は6000万に達した。