ユニセフが6つのブロックチェーン新興企業に対し最大10万ドルの出資を表明

世界中の子供達の為に活動する国際連合の中のひとつの機関であるユニセフ(国際連合児童基金)は、現在ブロックチェーン技術の研究施設に対し資金提供を行っている

ブロックチェーン技術を活用して世界中の様々な問題を解決へと導くため、ユニセフは6社のブロックチェーン技術に関連するベンチャー企業に最大で日本円で約1000万円の投資を行うことを発表した。ユニセフから投資を受けることになった6社の企業は、世界中からの100社以上の応募から選出されたという。この6社は金融や資源の管理から医療提供の透明性の向上に至るまでさまざまな分野を網羅している。

ブロックチェーンに関連するベンチャー企業

ユニセフのブロックチェーン技術に関連するベンチャー企業への投資は2年前の2月頃開始され、これまでに20のブロックチェーン技術に関連するベンチャー企業に資金提供を行っており、この度選出された6社は新たにこれに加わることとなった。

選出されたベンチャー企業は、バングラディシュや、メキシコ、アルゼンチン、チュニジア、インドなどの発展途上にある国が選出されている。

ユニセフの投資を受けることになったのは以下の6社である。

  • 資金調達を行い管理するプラットフォームを開発する、アルゼンチンのAtix Labs、メキシコのOnesmart。
  • 患者が受けた医療の記録を追跡するプラットフォームを開発する、メキシコのPrescrypto。
  • ワクチンなどを確実に輸送するためのサプライチェーンプラットフォームに取り組む、インドのStatwig。
  • 価値送金と意思決定のソーシャルコラボレーションツールに取り組むチュニジアのUtopixar。
  • 世界中の難民のためのオフラインモバイルネットワーキングシステムを開発する、バングラディシュのW3Engineers。

ユニセフの今後とは

ユニセフのイノベーション顧問主任であるChris Fabian(クリス・ファビアン)氏は上記の6社が選出された理由を「恵まれない人々に焦点をあてていて、私たちの技術支援や投資が公正な手段で技術を発展させ、成長を支援することができるであろう企業に投資を行っている。」と説明。また、「ブロックチェーン技術は未だ開発段階にあり、ブロックチェーン技術を活用し今まで以上に良い世界を作り出すまでには、さまざまな場所や方法で、多くの学習、実験、失敗が私たちを待ち受けているであろう」とも加えた。

ユニセフでは資金の提供の他にも、製品や技術支援をし専門家やパートナーへのアクセスの共有も行っていくという。この度選出された6つの企業は、この先1年以内にプロジェクトのオープンソースの試作品を発表する予定だという。