米国の大手決済サービスを展開するPayPal(ペイパル)が、社内専用のトークンを使用し、ブロックチェーンを基盤とした従業員に向けの報酬システムを立ち上げたことが判明した。
今回、明らかとなった報酬システムは、PayPalのイノベーション・ラボの約25人が6か月間にわたってシステムを構築し、11月に正式に開始したようだ。
これらのブロックチェーンを活用した社内向けの報酬システムについて、同社のイノベーション・ラボの責任者である Michael Todasco(マイケル・トダスコ)氏は次のように述べている。
「Venmoのようなフィードで、人々がイノベーションに関連してPayPal内で行われているすべての活動を好きでコメントして見ることができる」
トークンの獲得方法
社内で使用できるトークンを獲得する方法として従業員は、イノベーション関連のプログラムに参加し、アイデアを寄稿することででトークンを獲得することができる。これらのトークンはPayPal社内のWebサイトから直接アクセスすることができ、社員の間で交換が可能となる。
また、イノベーション関連のすべてのアイディアに関して「いいね」で評価、コメントなど、SNSのような共有コンテンツとして使用することができる。
さらに、従業員が以上の方法でトークンを獲得すると、「副社長を迎えたポーカートーナメント」「最高経営責任者(CEO)のダン・シュルマンとの武道芸術セッション」など、最終的にはこれらを「経験」としてユニークに償還することができるようだ。
PayPalと仮想通貨の関係性とは?
ペイパルは、今回の従業員向けのブロックチェーン報酬制度の立ち上げ完了させたが、将来的には、ブロックチェーンおよび、仮想通貨関連の製品を立ち上げる予定である。
この取り組みは、同社が次世代の支払い技術について真剣に取り組んでいることを明確に示している一方で、同社の共同設立者であり、自身も有名な投資家・起業家として知られるPeter Thiel(ピーター・ティール)氏は11月、技術革新におけるシリコンバレーのリーダーシップは、近い将来その力を失うだろうと考えているようだ。
同氏は、現在のビジネスや技術について「私たちはシリコンバレー内だけではなく、外部に資金を投資していく必要がある。」と意見を述べ、新たにブロックチェーン技術や暗号通貨、バイオテック、データアナリシスなどに関心を持っていることを主張している。