テザーとビットフィネックスがCFTCに4,250万ドルの罰金を命じられる

TetherとiFinexがCFTCに罰金を支払う予定

ステーブルコインテザー(Tether/USDT)の発行者およびブロックチェーンテクノロジー企業であるTetherと、仮想通貨取引所Bitfinexの親会社であるiFinexは、CFTC(商品先物取引委員会)に対して、計4,250万ドルの罰金を支払うことが分かった。

10月15日(金曜日)に発表されたCFTCプレスリリース(リリース番号8450-21)によると、TetherとiFinexの両社は、和解金としてCFTCに罰金を支払い、Tether社が4,100万ドル(約46億7,000万円)、iFinexが150万ドル(約1億7,000万円)をそれぞれ支払う予定とのこと。

追加請求を免れたいTether

CFTCは、TetherはUSDTが1対1の比率で法定紙幣(USD)に裏付けられているという主張は、商品取引所法(CEA)に違反していると主張しており、この問題について、次のように述べている。

Tetherがその準備金に無担保債権と非法定資産を含むことを開示しなかったことおよび、テザーが常に100%の準備金を維持していることを実証するために、定期的な専門監査を受けることに同意しなかったことが理由です。

さらにCFTCは、Tetherが2016年から2018年の26カ月の間に、3分の1未満に相当する金額の準備金しか保持していなかったと主張。一方、iFinexについては、仮想通貨取引所で米国市民との違法な取引所外の小売商品取引に従事したとの理由で150万ドルの民事罰金を要求している。

また、TetherとBitfinex両方のパオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)CTO(最高技術責任者)は、CFTCとの和解について楽観的な見方を示し、両社が抱える長年の法廷闘争を後回しにすることができるとの考えを明らかにした。

2021年の9月下旬、TetherとBitfinexは、2社がRacketeer Impacted and Corrupt Organizations Act(RICO)の特定の条項に違反したとして集団訴訟請求を受けており、総額1,850万ドル(約21億円)の和解金を支払っている。なお、今回の和解により、同2社はCEA(Council of Economic Advisers=大統領経済諮問委員会)およびCFTC規制の追加違反から除外され、これ以上の追加の請求を免れたいという思惑があると考えられる。CFTCの(ヴィンセント・マクゴナグルVincent McGonagle)執行部長代理は、次のように述べている。

今回の執行措置はユーザーを保護し、市場での誠実さを促進するという政府機関の取り組みの証拠です。