野村ホールディングスが仮想通貨リスク管理を強化へ戦略転換
国内最大の投資銀行・証券会社である野村ホールディングスは、デジタル資産市場の低迷による欧州での損失発生を受け、仮想通貨事業におけるリスク管理を強化へ戦略を転換している。
同社は、仮想通貨部門が第3四半期の損失を計上したことを受け、仮想通貨への投資を削減する方針だ。森内博之CFO(Chief Financial Officer:最高財務責任者)は2026年1月30日(金曜日)、電話での会議にて、この措置は短期的な利益変動の抑制を意図している。仮想通貨および欧州事業は106億円の損失を計上。海外事業の利益は前年同期比70%減の163億円となった。純利益は9.7%減の916億円となった。
「野村のデジタル資産関連事業への取り組みに変化はなく、中長期的に仮想通貨関連事業の成長を目指している」と説明デジタル資産へのエクスポージャーを削減する一方で、仮想通貨事業への注力を継続する方針も明らかにされた。
同社は、欧州事業の損失と、グローバ総合金融グループMacquarie Group(マッコーリー・グループ)の米国および欧州の公的資産運用事業を18億ドル(約2,800億円)で買収。グローバルな資産運用事業の足場を拡大したものの、買収関連特別費用が業績を圧迫し、トレーディングとウェルスマネジメントの利益を相殺したため、四半期利益が減少した。
同社は、日本が2028年までにスポット型仮想通貨ETF(上場投資信託)の認可を検討していることを受け、レーザーデジタル部門を通じてグローバル展開を進めている。
米国拠点の企業や個人にスポット取引サービスを提供を目指す
同社は、多様なデジタル資産カストディソリューションを提供する子会社を設立し、米国に拠点を置く企業や個人にスポット取引サービスを提供することを目指している。
同社は2022年9月中旬、スイスにレーザーデジタルを設立。当時、新会社がデジタル資産取引とベンチャーキャピタルに特化すると声明を発表した。同年12月には新会社が市場に受け入れられたことから、業界幹部は、この子会社が2024年までにプラスの収益を上げ始めると予測している。昨年(2025年)には、同社と他の日本の大手ウェルスマネジメント会社計5社が、スイスの投資家向けに仮想通貨ファンドを立ち上げることに関心を示している。
























