仮想通貨市場は、ビットコイン(BTC)をはじめとする仮想通貨の価格が今年の最安値である、3734ドル(約448,000円)まで暴落した。2018年のビットコイン価格は、17493ドル(約210万円)からスタートし、様々な要因から仮想通貨市場は長期的な下落トレンドに入っていた。
特に今年のビットコインの価格については7月に、24%の上昇を見せてから、下落が続いている。今日までのビットコインの下落については、1日平均として−4%を推移していたが、11月25日の本日−15%の下落を記録している。
さらに、ビットコインの価格は、下落のトレンドラインが30000ドル(約36万円)に近づいており、さらなる暴落が予想されているが、ここから反発するかどうかは誰にも予想できない。
引用元:FXScryptoより
世界のアナリストらによる市場分析
今回のビットコインの価格について、世界中のアナリスト達は今週末にかけて大きなビットコインの損失が出ると予想しており、それらの予想が的中する結果となった。
Genesis Trading(ジェネシス・トレーディング)のCEOであるMicheal Moro氏は、CNBCの番組内にてビットコイン価格は1週間後に約3000ドル(約36万円)で底をつくと予測。また、今月19日にはブルームバーグ・インテリジェンスのアナリストが、ビットコインの価格は70%近くまで下落し、1500ドル(約18万円)まで暴落すると予想している。
それに対して、米国のFundstratの設立者であるトム・リー氏は、ビットコインの価格に対して楽観的に考えており「ビットコインはおそらく今年には2万ドル(約222万円)に達するであろう。」と述べている。
今年のビットコインの暴落の経緯について
今年は年始から本日にかけて、さまざな情報や事件、あるいは操作によって下落トレンドが続いていた。
直近のビットコインの価格に大きな影響を与えたのは、ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォーク戦争であろう。ビットキンキャッシュ(BCH)のハードフォークでは、ジハン・ウーとロジャー・バー率いるBitcoinABC。ブライグ・ライト率いるBitocoinSVの対立が起きた。
その中でもグレイグ氏の「ビットコインキャッシュのマイニングに移行した場合、ビットコインで資金を調達する必要がある。そうなると、米ドル建ての売りでBTC市場は耐えきれなくなり暴落するだろう。良い1日をお過ごしください。(私はビットコインの価格が1000ドルになっても構わない。)」という発言により大きな売り圧が発生した。
この時のビットコインの価格は前日比15%以上の下落を引き起こしている。
年始には仮想通貨市場最悪のハッキング事件である「CoincheckのNEM流出事件」。さらに、2017年から噂されているTether社のビットコイン価格操縦の疑惑など、仮想通貨全体に悪影響を与えるニュースが多く取り上げられた。
Mt.GOX(マウントゴックス)事件
しかし、これらの要因よりも大きな暴落を引き起こしたのではないかとされているのが、Mt.GOX(マウントゴックス)によるビットコイン(BTC)とビットキンキャッシュ(BCH)の大量売却である。
マウントゴックスは2010年からビットコインの事業を開始し、2013年には世界のビットコイン取引量の70%を締めるほどの取引所に成長した。しかし2014年、当時のレートにおける約75万BTC(480億円)のうち、約28億円の仮想塚がハッキングされた。
そして3月、数ヶ月間の間に約429億円ものビットコイン・ビットコインキャッシュを売却したとした、疑惑が浮上したのだ。これについては6月22日、東京地裁から民事再生手続きの開始決定を受け、BTCとBCHの売り圧は無くなったとされている。
仮想通貨の市場はどうなるのか?
ビットコインの価格を中心とした仮想通貨市場の価格上昇へと繋がる要因として「Bakkt(バクト)のビットコイン先物取引」と「取引所シカゴオプション(CBOE)のビットコインETF承認」が挙げられている。
これらについては年末にどちらも承認、スタートされる予定であったが、米証券取引委員会(SEC)とも関係性や市場の動向から2019年へと延期されている。
以上の「Bakkt(バクト)のビットコイン先物取引」と「取引所シカゴオプション(CBOE)のビットコインETF」によって、世界中の投資家および、ユーザーへのビットコイン(BTC)の実用性や期待値が高まり、価格の上昇に繋がることが予想される。