18日にニューヨーク州の司法長官事務所は価格操作に対する各仮想通貨取引所ごとの取り組みに関する報告書を公開した。報告書内でニューヨーク州司法長官事務所はバイナンス(Binance)、 フオビ(huobi)、 Gate.io及び、クラーケン(Kraken)を名指しで挙げ、ニューヨーク州が制定する規制に対し違反の可能性があるとして投資家達に対し警告している。
この報告書では仮想通貨取引所に置ける整合性に関してのイニシアティブレポート(Virtual Markets Integrity Intiative Report)と名付けられており、先に挙げたバイナンス、フオビ、Gate.io及び、クラーケンだけでなく、ビットフライヤー(bitFlyer)やコインベース(Coinase)などの多数の仮想通貨取引所に関し述べている。
報告書は「取引ポリシー」や「セキュリティ」など5つの章から構成されており、ニューヨーク州の司法長官であるアンダーウッド(Underwood)氏はそれぞれの章の最後で、バイナンス、フオビ、Gate.io及び、クラーケンに関し、「今回の調査の結果及び、資料ではこれらの取引所が整合性を持った取引所と認めることは不可能である。」と明かした。
「仮想通貨取引所を利用するユーザーは、バイナンス、フオビ、Gate.io及びクラーケンが今回行われた調査の参加及び回答を拒否した事によって特定の投資家へと提供を行っている取引の一部のみしか開示してない可能性に関し注意すべきである。特定の投資家達は、他の利用者を犠牲とする事によって優先的な扱いを受けているかもしれない。その結果、一般のユーザーの取引にも悪影響を与えかねない状況である。」と報告書内では述べられている。
今回の報告書で司法長官事務所では特にクラーケンを批判している。今回クラーケンが強く批判されたのは、クラーケンが負担費用に対し、銀行からの支援及び、無登録の業者に対しての罰則が十分でないなどの理由からビットライセンスへの加盟を見送ったことや、今年4月にクラーケンのCEOであるジェシー・パウエル氏が、司法長官事務所からの協力要請を拒否し、Twitter上で協力要請に関する文句を述べたことも関係していると考えられている。
名指しで批判を受けたクラーケンでは、調査所は公平でないとしたうえで、「クラーケンはカリフォルニア州にて合法的に運営している。ニューヨーク州では運営しておらず違法といわれる根拠はない。」と反論している。