香港の裁判所は仮想通貨を財産の一形態として認める

香港の裁判で仮想通貨が財産の一形態と認められる

破たんした仮想通貨取引所であるゲートコイン(Gatecoin)に関連する裁判において、香港の判事が仮想通貨は信託可能な財産であるとの判決を下したことが明らかになった。

2023年4月18日(火曜日)に公表された判決概要によると、香港のリンダ・チャン(Linda Chan)判事は仮想通貨を財産と分類しており、ホーガン・ロヴェルズ法律事務所(Hogan Lovells)によると、このケースは、倒産実務家や他のコモンロー法域に、より明確な情報を提供することになるとのことだ。

この決定は、2019年からの仮想通貨取引所ゲートコイン清算裁判に関連して下されたものであり、ホーガン・ロヴェルズ法律事務所は、この決定が当局、規制当局、および他のコモンロー法域に明確性をもたらすと見解を示している。このような判決が下されたのは香港が初めてであり、香港における仮想通貨の法的地位が明確になり、香港で仮想通貨が広く採用され利用される道が開かれたと言える。

当初は仮想通貨が財産の一形態にかどうか判断に苦労

ゲートコイン清算プロセスは当初、清算人は仮想通貨が財産の一形態に該当するかどうかを判断するのに苦労しており、同法律事務所の要約によるとチャン判事は、仮想通貨を信託できる財産の一種と定義している。

同法律事務所はこの判決について、香港の倒産実務家にとり、会社清算シナリオにおける会社のデジタル資産の性質と範囲について、より明確になるはずだと指摘しており、同法律事務所の責任者は次のように語っている。

仮想通貨の保有が、株や株式などの他の無形資産と同等の財産に該当することが確認されたことで、香港は、裁判所がこの問題をすでに決定している他のコモンロー法域と肩を並べることになります。


各国で対応に差があるものの仮想通貨は財産と認め始めている

香港の裁判所は仮想通貨を財産と認め、信託の取り決めの対象となり得るとし、他の法域で用いられているのと同じ理由を採用することは合理的であると結論付けている。

実際、世界中のさまざまな裁判において、裁判官が同様の判決を下しており、2022年に中国・北京の中級裁判所でも、仮想通貨は中国の法律で保護されているという判決を下している。さらに、中国の最高裁判所は、仮想通貨や仮想財産を含む財産権の法的保護を強化するよう勧告しており、調査によると、ほとんどの国が仮想通貨を財産とみなしているが、その他の国や規制機関はまだ決定していないようだ。

一方で、米国では現在、特定の仮想通貨を証券または商品として分類すべきかどうかについて議会で議論が行われており、IRS(米国内国歳入庁)は仮想通貨を課税対象財産とみなしている。また、イギリスでは、政府主催の法律委員会が、イングランドとウェールズの現行法が仮想通貨を財産の一形態として分類できることを指摘している。

仮想通貨に対する扱いに関しては各国で対応に差があるものの、仮想通貨を財産として認める動きが出てきたことで、仮想通貨の採用が促進されるきっかけにもなると期待されている。