北京地方機関が政府会議を開催|CBDCパイロット実験計画に言及

北京地方機関がCBDC関連会議を開催

北京地方金融監督管理局と北京地方政府の2つの北京地方機関が共同で9日(月曜)、「国家サービス産業の拡大と包括的なデモンストレーションゾーンの開設、中国(北京)パイロット自由貿易ゾーン金融セクター政策発表」を北京国際フォーチュンセンターにて開催された。

同会議では、「中国(北京)パイロット自由貿易区全体計画」の一環としての中国の首都におけるデジタル金融システムについて会議を開き、PBoC(People’s Bank of China=中国人民銀行)デジタル通貨研究所が合法的なデジタル通貨テストゾーンを構築する計画に言及。

北京でデジタル人民元(DC/EP=Digital Currency/Electronic Payments)をテストする計画が8月に議論されたが、この地域レベル会議での講演は、北京の「中国(北京)パイロット自由貿易区全体計画」に関する政策文書に記載されているように、パイロット(テスト実験)が州レベルの計画に含まれていることを示している。

中国の報道機関Cina(シーナ)の報道によると、2つの地方機関が共催した会議で、外国金融機関の市場アクセスの緩和や国際ウェルスマネジメントの開発、グリーンファイナンス(※1)を含む中国の「2つの地区」政策の実施について話し合われた。
(※1) グリーンファイナンスとは、空気や水・土の環境汚染除去、温室効果ガス排出量削減やエネルギー効率改善のほか、再生可能エネルギー事業への投資など、環境に良い効果をもたらす投資への資金提供を意味する

北京でのCBDC(Central Bank Digital Currency=中央銀行発行デジタル通貨)の中国政府の計画されたパイロット実験は、10月12付けのNEXTMONEY特集記事「中国深セン市、約3,200円相当の「デジタル人民元を配布で実証実験を開始」でも報じたように、深セン市で実施されている。政府は150万ドル相当のデジタル通貨を提供したものの、一部の報告によると、ユーザーはこれまでのところデジタル人民元にあまり感銘を受けていないとCinaは報じている。

中国人民銀行のイー・ガン(易綱)総裁は、デジタル人民元パイロット実験が約2億9,900万ドル、約315億円相当、400万件以上の取引を成功させたと述べたほか、中国商務省はデジタル通貨パイロット実験を北京に拡大する動きも見せ始めている。

中国・デジタル人民元、2022年冬季オリンピックで使用する可能性が浮上」でも少し触れたように、デジタル人民元パイロット実験は、蘇州、香港、成都でデジタル通貨パイロット実験を実施を予定しているほか、中央銀行によって北京、天津、河北省、香港の大湾岸地域を含む他の地域全体でパイロットテスト用のデジタル通貨を展開することを計画していたと報告されている。

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