ジェミニ創設者がトランプPACに1000万ドル相当のビットコインを寄付
暗号資産取引所ジェミニ(Gemini)の共同創立者であるウィンクルボス兄弟(※キャメロン・ウィンクルボス(Cameron Winklevoss)とタイラー・ウィンクルボス(Tyler Winklevoss))が、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領を支援する政治活動委員会「MAGA Inc.」に対し、計1,000万ドル相当のビットコイン(BTC)を寄付したことが連邦選挙委員会(FEC)の提出資料から明らかになった。
報告書によると、この資金移動はジェミニ・トラストを通じて行われ、500万ドル(約8.2億円)を超える暗号資産の送金が2回に分けて実施された。今回の寄付は、トランプ政権の暗号資産政策を全面的に後押しする同氏らの積極的な政治資金提供の一環とみられる。
CFTCとの異例な和解撤回手続きと政治的波紋
注目されるのは、この巨額寄付が行われたタイミングだ。寄付の数週間前、ジェミニとCFTC(米国商品先物取引委員会)は、2025年1月に成立していた500万ドルの和解内容を撤回するよう連邦裁判所に共同で申し立てをしていた。
CFTCのマイケル・セリグ(Michael Selig)委員長は、バイデン前政権下における過去の執行措置について「ジェミニ側を政治的に標的にしたものだった」と主張。一方、裁判所に和解取消が認められた場合でも、すでに納付された500万ドルの罰金は同社に返還されない方針で合意されている。
しかし、この決定撤回の動きに対しては議会から厳しい批判が上がっている。エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員はセリグ委員長へ宛てた書簡の中で、一連の対応を「政治的圧力や特定の利益に左右されたものであり、規制当局としての役割を放棄している」と強く非難した。
強化される政権との結びつきと単独指針を示すCFTC
ウィンクルボス兄弟はこれまでもトランプ陣営への支援を重ねており、大統領選への寄付のみならず、ステーブルコイン関連法案(GENIUS法案)の署名式出席や、政策支援団体「デジタル・フリーダム・ファンドPAC」への2,100万ドル(約34.3億円)相当のBTC寄付などを実行してきた。
さらに、トランプ氏の親族が関与するビットコインマイニング事業への出資など、政権側との関係性を深めている。また、規制当局であるCFTC側の状況も波紋を呼んでいる。本来5名の委員で運営される同委員会は、現在セリグ委員長のみが在任する異例の一人体制となっている。議会で暗号資産市場の監督権限をCFTCに付与する法案(CLARITY法案など)の審議が進む中、ホワイトハウスによる追加委員の指名が遅れており、セリグ氏が単独で同機関の方針決定を担う状況が続いている。
























