Coinbaseウォレットが名前を復活させ、Baseアプリは取引中心へ移行

コインベースウォレットが名前を復活させる

米国暗号資産取引所大手のコインベース(Coinbase)は、独自ネットワークBase(ベース)を軸とした統合型アプリの試験運用を約1年間にわたり継続してきたが、アプリの名称を再び「Coinbase Wallet」へと戻すことを発表した。

日本語訳:
ベースアプリはCoinbase Walletに名称変更されました。スピード重視で設計されています。許可を求めることなく、いつでもどこでも、あらゆるものを取引できます。

同社はこれまで、決済やメッセージング機能、ソーシャルフィードなどを盛り込んだ“万能型”のプラットフォームを目指して実験を進めていたが、期待されていたほどのユーザー獲得には至らず、今後は再びオンチェーン取引や金融機能に軸足を置くことになる。

ソーシャル機能から金融・取引サービスへの大規模な舵(かじ)切り

コインベースは2025年7月に、ウォレットアプリを「Base App」へと改称し、ソーシャル機能やメッセージング、ミニアプリなどを包括的に提供する戦略をとっていた。

日本語訳:
ここ1週間、base についてたくさんの会話がありました。1週間話を聞いて、ここ 6 カ月を振り返って、率直な意見を共有したいと思います。まず、言うまでもないかもしれませんが…

しかし、ブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEO(最高経営責任者)が後に、一連のソーシャルに関する実験は「うまくいかなかった」と認めたほか、Baseの創設者であるジェシー・ポラック(Jesse Pollak)氏もクリエイター向けの需要が伸び悩んだことを明らかにした。

こうした背景から、同社は組織体制の刷新も行い、ポラック氏はアプリの運営責任をジョーダン・“Cobie”・フィッシュ氏へと引き継いでいる。

名称は「Coinbase Wallet」へと回帰したものの、Baseアプリ時代に培われた多彩な取引機能や金融サービス自体は維持される方針だ。プロダクト責任者を務めるライアン・カス(Ryan Kass)氏は、同ウォレットが中央集権型の取引所には上場しないようなロングテール資産をいち早く試す「テストキッチン」のような役割を果たすと説明している。また、ユーザーが特定のトレーダーをフォローし、その取引動向をチェックして新たな投資機会を発見できるユニークな機能なども用意されている。

多彩な資産クラスへの対応とHyperliquidによる先物取引

リニューアルされたウォレットは、セルフカストディ=自己管理型としての安全性を担保しつつ、オンチェーン市場における多様な金融商品の取り扱いを急ピッチで進めていえう。

その代表例が、8月に導入されたHyperliquid(ハイパーリキッド)との統合による無期限先物取引だ。これにより、対象地域のユーザーはビットコイン(Bitcoin/BTC)やイーサリアム(Ethereum/ETH)だけでなく、株式や商品に連動する290以上の市場へアクセスし、最大50倍までのレバレッジを活用したポジション管理が可能となっている。

さらに、米国外の適格投資家を対象としたトークン化株式の導入も進められている。ADGM(アブダビ・グローバル・マーケット)内の関連企業を通じて、米国のApple、Nvidia、Meta、Alphabetなど、主要企業の株式を1対1で裏付けとしたトークンがBaseネットワーク上で発行され、オンチェーンでの投資機会が提供されている。

予測市場へのアクセスも拡充される一方、地域ごとの厳格なコンプライアンス審査や、詐欺・有害トークンを自動で非表示にする検知システムなども導入されており、安全性の確保にも配慮がなされている。

ネットワークのマルチチェーン化と今後の展望

Baseアプリ時代には自社レイヤー2であるBaseへの依存度が比較的高かったものの、マルチチェーン対応ウォレットとしての性格を強める中で、対応ネットワークの拡大も進められている。

従来のBitcoin、Ethereum、ソラナ(Solana/SOL)などに加え、新たにRobinhood Chain(ロビンフッドチェーン)やMonad(モナド)などもサポート対象に加わった。

プロダクト責任者のカス氏は、マルチチェーン化が進む中でもBaseがウォレットの中核的な存在であり続ける姿勢を強調。Base上で新たにトレンドとなった資産は、他のネットワークのトークンと同様にアプリ内で自然に発見できるよう設計されており、ユーザーが多様なオンチェーン金融へアクセスするための強力な入り口として、今後も機能していく見通しだ。

 

ABOUTこの記事をかいた人

NEXT MONEY運営です。 「話題性・独自性・健全性」をモットーに情報発信しています。 読者の皆様が本当に望んでいる情報を 日々リサーチし「痒いところに手が届く」 そんなメディアを目指しています。