国際決済銀行(BIS)、年末までにデジタル通貨の実証実験を開始へ

国際決済銀行がデジタル通貨の概念実証を開発

国際決済銀行(BIS=Bank for International Settlementsは、スイスの中央銀行と協力して、デジタル通貨の概念実証を開発していることが分かった。

世界のトップ中央銀行のほとんどで構成される共同事業体でもある国際決済銀行の幹部が27日、BISがスイスの中央銀行と中央銀行のデジタル通貨パイロットに取り組んでいると述べた。BISのイノベーション責任者ブノワ・ハート(BenoitCœuré)氏は、上海外灘サミットのスピーチの中で、今年の終わりまでに、スイス中央銀行との最初のCBDC概念実証を公開する予定であることを明らかにした。

CBDC(Central Bank Digital Currency=中央銀行発行デジタル通貨)は、銀行が保有する中央銀行のデジタル通貨で、理論的には、これらCBDCはより安価なトランザクションと、より優れたセキュリティを促進するとして世界各国が現在何らかの形でCBDCに目を向けていることはすでに仮想通貨ユーザーでなくとも周知の事実と言える。

Bank for International Settlementsより画像引用

中央銀行のデジタル通貨CBDCは、仮想通貨とは大きく異なる点として、分散化されていないことが注目されており、場合によってはブロックチェーンにさえ依存していないケースもある。しかし、これらは非常に類似しており、ビットコインと分散型台帳テクノロジーからインスピレーションを得ていると断言できる。BISの1月のレポートにも世界の中央銀行の約8割が何らかの形で検討しているという調査結果が公表されている。

将来的には、[香港金融管理局]やタイ銀行、シンガポール金融管理局、スイス国立銀行など、CBDCの国境を越えた使用に関する中央銀行の経験に基づいて構築する予定です。

ハート氏はこのように語っており、この作業はCBDCの小売バージョン、別名:デジタルキャッシュの“道を開く”と述べ、他の中央銀行のCBDCの設計に情報を提供し、CBDCが互いにどのようにリンクするかを理解するのに役立つと語っている。

複雑な技術的作業近年の概念研究ではなく、実用的な解決策に向けられているとハート氏は述べている。同氏は中国が独自のデジタル人民元で世界を先導していると述べ、これはリリースの危機に瀕しており、今回のコラボレーションを通じて、学ばなければならないと危機感を募らせている。

CBDCは「革命」ではなく、繁栄の新時代の到来を告げるものでも、主要な社会的問題を解決するものでもないと述べ、代わりに多様な支払いエコシステムをサポートし、よりグローバルな公共財を提供する、より良い形のお金になると未来についても語っている。

サミットでの別のスピーチで、イングランド銀行のフィンテックのディレクターであるトム・マトン(Tom Mutton)氏は、CBDCを関心を持って検討していると、協力を呼びかけたほか、私たちは一人で行くことはできないと、周囲の強力が必要不可欠であると強調している。

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