PoS移行後の年間電力消費量は約7.87GWh
CCAF(ケンブリッジ・オルタナティブ・ファイナンス・センター)は、イーサリアム(Ethereum)が「ザ・マージ(The Merge)」を経てPoS(プルーフ・オブ・ステーク)へ移行した後の環境負荷を分析したレポートを発表した。
年間電力消費量は約7.87GW(ギガワット)時と推定され、移行前から99.9%以上減少したという。
電力需要は約2.4GWから0.90MWへ低下
イーサリアムは2022年9月のザ・マージで、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)からPoSへ移行した。これにより、高性能な計算機を使って競争するマイナーに代わり、ETHをステーキングするバリデータがネットワークを保護する仕組みとなった。
CCAFによると、継続的な電力需要は移行前の約2.4GWから約0.90MW(メガワット)へ低下し、年間電力消費量は約7.87GW/時となった。削減率は約99.96%に達する。また、年間の温室効果ガス排出量は約2.37キロトンCO₂eと推定され、移行前から約99.98%減少した。
調査では、主要な実行・コンセンサスクライアントの20通りの組み合わせを、2種類のハードウェア構成で直接測定。その結果を、検出可能な約8,522台のフルノードの運用環境に当てはめて推計した。家庭用環境では平均約18ワット、ワークステーションでは約152ワットを消費し、ネットワーク全体の加重平均はノード1台あたり約105ワットと算出されている。
市場価値当たりのエネルギー強度は2番目に低い
イーサリアムの年間消費電力は、比較対象となった多くのPoSネットワークを絶対量で上回った。ソラナ(Solana)は年間約13.48ギガワット時で最も多く、イーサリアムはそれに次ぐ水準となった。
一方、市場価値100万ドル(約1.6億円)当たりの消費電力では、イーサリアムは約33キロワット時となり、BNBチェーンに次いで2番目に低かった。ソラナは約283キロワット時で、イーサリアムの約8.5倍だったという。
ノードの約64%はクラウドまたは企業のデータセンターで稼働し、約36%は家庭用環境で運用されている。地域別では米国が31%、ドイツが16%、フィンランドが8%、フランスが6%を占め、上位4カ国で約62%に達した。また、Hetzner、AWS、OVHの上位3社が全ノードの約40%をホストしており、CCAFは少数の地域や事業者への集中が障害時のリスクになり得ると指摘している。
イーサリアムに供給される電力の約56.4%は再生可能エネルギーと原子力で構成されている。PoS移行後のイーサリアムの環境負荷は、主にノードへ電力を供給する地域の電源構成によって左右されるという。
























