米当局が401(k)に仮想通貨解禁へ退職資産10兆ドル市場に新たな選択肢

米国の401(k)退職年金制度に仮想通貨が組み込まれる動きを表現したイメージ

制度見直しで仮想通貨が長期投資の枠組みに組み込まれる可能性

米国労働省は、401(k)退職年金制度に仮想通貨を含む代替資産を組み入れることを認める規則案を提示した。

これにより、仮想通貨が退職資産運用の選択肢として組み込まれる可能性がある。今回の提案は「指定投資選択肢の選択における受託者責任」と題され、連邦官報に掲載され60日間の意見募集に入った。これはトランプ大統領による大統領令を受けたもので、退職年金制度における投資選択肢の拡大を目的としている。

規則案では、仮想通貨を含むデジタル資産を「ビットコイン(Bitcoin/BTC)などの仮想通貨やその他のトークンを含むデジタル上で保管および移転可能な新しい形態の投資」と定義した。あわせて制度管理者に対し、運用実績、コスト、流動性、評価、ベンチマーク、複雑性といった要素に基づく体系的な評価を求めている。

これまで管理者は法的責任を懸念し代替資産の導入を避ける傾向にあったが、今回の提案は判断基準を明確化することで、制度管理者の意思決定を支える枠組みとなる。最終規則が確定すれば、ERISA(Employee Retirement Income Security Act of 1974:1974年従業員退職所得保障法)の下でセーフハーバーが適用され、法的リスクの軽減につながる可能性がある。

巨大な退職資金の流入期待とリスクを巡る議論

401(k)プランには2025年末時点で約10.1兆ドル(約1,609兆円)が積み上がっており、仮想通貨が一部でも組み入れられれば機関資金の流入を促す可能性がある。モルガン・スタンレーは2~4%、ブラックロックは1~2%の仮想通貨配分を提案しており、分散投資の一環としての活用が想定されている。

また、制度変更により退職口座向けの運用型仮想通貨ファンドや上場商品など、新たな金融商品の展開が促進される可能性もある。従来の株式や債券中心の資産配分からの多様化が進む可能性がある。一方で、リスク資産の導入に対する懸念も示されている。エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員は、仮想通貨を含む代替資産の組み入れが退職資産の安全性を損なう可能性があると指摘した。

今回の提案は、仮想通貨を退職投資の枠組みに組み込むかどうかを巡る重要な転換点となる可能性があり、最終規則の内容と市場への影響に関心が集まっている。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム