取引量90%減、X2Y2が3年間の運営に幕
NFTマーケットプレイスX2Y2は、2025年4月30日をもってプラットフォームを閉鎖すると発表した。
2021年のNFT市場全体のピーク時と比較して取引量が90%減少し、事業継続は困難と判断された為である。X2Y2は2022年のローンチ以降、報酬設計やフルオンチェーン取引など独自の機能を備えたプラットフォームとして一定の存在感を示してきたが、NFT市場の冷え込みにより厳しい局面に直面。X2Y2は、OpenSeaやLooksRareの代替として注目を集めたが、2023年以降はBlur(ブラー)など新興プラットフォームの急成長により市場シェアを大きく失った。また、ロイヤルティーを巡る業界内の議論もX2Y2の収益モデルに悪影響を及ぼしたとされる。
創設者のTP氏は、「NFT取引量が2021年のピークから90%縮小したことは、主要な要因のひとつ」と語り、運営継続の限界を認めた。さらに「NFTの章は多くを学ばせてくれた。最も重要なのは、持続的な価値が一時的なトレンドを凌駕することだ」と振り返っている。
ユーザー対応とトークンの影響
X2Y2のスマートコントラクトは閉鎖後も稼働するが、UIやフロントエンドの提供は4月30日で終了する。
ユーザーには、それまでに自己管理ウォレットへNFTやトークンを移動するよう呼びかけている。X2Y2トークン保有者はボラティリティに覚悟しておくべきだと警告されており、発表後にトークンは7%下落した。CoinGeckoによると、トークンは過去1年間ですでに89%の価値を失い、時価総額は57万2,000ドル(約8,500万円)近くにまで下落している。
再出発の鍵となるAIとNFT市場の未来
X2Y2は閉鎖と同時に、AI技術を用いた分散型金融ツールの開発へと事業をピボットすると発表した。
過去1年間にわたりAI領域の研究を進めていたとされ、今後はその知見をもとに新たなプロジェクトを立ち上げる方針だ。一部報道によると、NFTマーケットプレイスからの撤退は“終わり”ではなく“転換”であり、X2Y2チームはAI分野における革新を志向している。具体的なプロジェクト内容はまだ明らかになっていないが、オンチェーンAIソリューションの開発が焦点になる可能性が高い。X2Y2の閉鎖は、NFT市場が転換点を迎えていることを象徴しており、2021年のバブル期以降、多くのプラットフォームが淘汰され、現在は投機からユースケース重視の局面へと移行しつつある。
市場の再成長には、新たなテクノロジーや実需に基づいたエコシステム構築が求められる。X2Y2の撤退と再挑戦は、その潮流を象徴する出来事となった。