Revolut、英国と欧州でのBTC決済を高速化にライトニングネットワークを採用

Revolutのロゴを中心に、ビットコイン決済とデジタルインフラの進化を象徴する未来的な背景

英国と欧州でビットコイン決済高速化にライトニングネットワークを採用

デジタルバンキングサービスのRevolut(レボリュート)は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の取引においてライトニングネットワークを導入した。

これにより、英国およびEEA(欧州経済領域)のユーザーは、より迅速かつ低コストでビットコインを送金できるようになる。Revolutは今回、ライトニングネットワーク開発企業のLightsparkと提携し、高速かつ効率的なビットコイン決済インフラを実現。Lightsparkのネットワーク基盤を活用することで、従来のオンチェーン送金と比べて大幅に処理時間と手数料を削減できる。

ユーザーはビットコインを即時かつ安価に送金できるようになり、デジタル決済の利便性がさらに高まる。Lightsparkはこの仕組みを「オープンマネーグリッド」と称し、世界中でリアルタイムの決済を可能にすることを目指している。Revolutの暗号資産部門ゼネラルマネージャー、エミル・ウルマンシン(Emil Urmanshin)氏は次のようにコメントしている。

今回の統合は、より迅速で手頃な金融サービスの提供という当社の目標に沿ったもの。

ライトニングネットワークは、ビットコインのスケーラビリティを向上させるレイヤー2ソリューションで、マイクロペイメントや少額決済にも適している。すでにKrakenやBitfinex、Bitstamp、OKXといった主要取引所でも採用が進んでおり、Revolutの導入もその流れに続くものといえる。

MoneyGridとUMAで決済体験を強化

今回の統合により、RevolutはLightsparkの中核サービスである「MoneyGrid」にアクセス可能となった。このシステムは140カ国以上、3億人以上を結び、ほぼ即時での国際送金を可能にする。

Lightsparkのデビッド・マーカス(David Marcus)CEO(最高経営責任者)は「Revolutは現代金融の最前線に立っている」と述べ、従来の銀行システムを「5G時代におけるダイヤルアップ」に例えた。また、Lightsparkのインフラは UMA (Universal Money Address:ユニバーサルマネーアドレス)もサポートしており、メールアドレスのような識別子とウォレットを結びつけることで、より簡便な送金手続きを実現する。

Revolutの広報担当者も「ライトニングの統合は、よりシームレスなビットコイン取引体験を提供するための重要なステップ」としている。

欧州フィンテック市場での優位性を確保

Revolutはすでに30カ国以上で仮想通貨取引サービスを展開しており、今回の導入によって欧州の個人ユーザーに向けた決済体験をさらに強化する。

英国およびEEA地域では仮想通貨に関する規制が強化されているが、個人投資家や一般ユーザー層のニーズは依然として高く、対応スピードと利便性が企業間競争の鍵となっている。また、Revolutは最近、英国および欧州経済地域のユーザー向けにモバイル仮想通貨取引アプリ「Revolut X」をリリースし、400種類以上の仮想通貨ペアと220種類以上のトークンの取引を可能にした。モバイル版の展開は、2024年11月に発表された欧州市場戦略の一環であり、今後のサービス拡張も視野に入っている。

今後は他の仮想通貨資産への拡張や、新機能の追加も進む可能性があり、今回のライトニングネットワーク導入はその起点として注目されている。

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム