FIFA Collect、アルゴランドからEVM互換ブロックチェーンへの移行を発表

FIFAがNFTプラットフォームを独自ブロックチェーンに移行するイメージ画像

FIFA Collectはアルゴランドから独自チェーン「FIFA Blockchain」へ

FIFAは、公式NFTプラットフォーム「FIFA Collect」を、アルゴランド(Algorand)からEVM互換の新しい独自ブロックチェーン「FIFA Blockchain」へ移行する計画を発表した。

これにより、スケーラビリティや機能性の向上を図るとともに、より広いユーザー層への対応を目指す。

今回の移行は、プラットフォームのパフォーマンス強化、機能追加の柔軟性向上、EVMウォレットとの互換性確保を主な目的としている。「FIFA Blockchain」はEVM(イーサリアム仮想マシン)互換であり、MetaMask(メタマスク)やWalletConnectなどのウォレットが利用可能となる。

移行の開始は2025年5月20日以降が予定されており、詳細なスケジュールは後日案内される見通しだ。この移行は既存ユーザーにも直接的な影響を与える可能性があるため、いくつかの注意点が案内されている。

ユーザーが取るべき対応と影響範囲

移行に伴い、アルゴランド基盤のウォレット(Pera、Deflyなど)は非対応となり、今後はEVM互換ウォレットへの切り替えが必要となる。

これにより、NFTやUSDCなどの資産の取り扱いにも変更が生じる。特に、以前NFTをエクスポートしたユーザーは、2025年5月20日までに再インポートを完了する必要がある。期限を過ぎると手動移行が求められ、追加の確認手続きが発生する可能性がある。また、USDCは移行前までは通常通り使用可能だが、移行後は引き出し専用となり、プラットフォーム上での利用が制限される。さらに、移行当日には最大12時間のプラットフォーム停止が予定されている。

移行に対する懸念と今後の展望

今回の移行は、FIFAがWeb3技術を活用したデジタルコレクション事業を拡張する戦略の一環といえる。

一方で、NFTの再インポート期限やウォレットの制限、USDCの利用制限といった点に対して、ユーザーからは利便性を損なうとの指摘もある。過去には、報酬型チャレンジにおいてRTBチケットが配布された後もイベントが継続され、報酬が得られないままNFTを購入したユーザーがいたという指摘もあり、運営体制への信頼性を問う声も見られる。

FIFA Collectは今後、EVMエコシステムへの接続を強化することで、Web3に不慣れな層にも対応できる仕組みづくりが求められるだろう。

ABOUTこの記事をかいた人

2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム